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嫉妬
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あの二人が去っていった廊下を眺めて、ふと思う。
―――そうか、男同士で付き合ってもいいのか。
確かに、世間に堂々と言えることじゃない。
前に、橘が俺たちが付き合っているんじゃないかと聞いてきた時も、きっと俺たちを仲間だと思ったから聞いてきたんだろう。
異性を好きになる常識から外れて、他人に隠さなきゃならない関係は、辛いかもしれない。
だけど、さっきの二人の後ろ姿は、どこか幸せそうだった。
いや、きっと幸せなんだろうな。
もっとも、橘と三國の組み合わせじゃないなら素直に祝福できたんだがな。
三國のあの態度は目に余るものがある。
いつかボコる。
「お前、橘のことで随分と熱くなるんだな」
そう言われて振り返ると、俺の後ろにいた速見が、何故か物凄く不機嫌そうな顔をして腕を組み、俺を見ていた。
「そうか?別にフツーだろ」
「・・・ふーん」
鼻を鳴らしてそっぽを向く速見は、やはり不機嫌そうだ。その理由がわからず首を傾げる。
さっき速見が引き止めたのを振り払ったのが気に食わないのか?
待てって言ったのに聞かなかったから?
でも、速見はそんなことで機嫌を損ねるような性格じゃないとおもうんだが・・・
それに、友達が嫌な思いをしていたら、助けようとするのが当然だろう。
相手が橘なら尚更・・・
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