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二人が楽しそうにしているのがムカつく。なんて、我ながら思考回路が最低すぎる。
いくらなんでも、自分が友達の輪に入れないことを僻むだなんて、まるで小学生みたいだ。
そんな自分にさらに苛立ちが増していく気がして、その気を逸らすように二人から目線を離そうとした。だが―――
「速見くん!」
「ッ!?」
視界の端に捉えたのは―――、橘が速見の手を、ギュウッと握り締める光景で
「ありがとう速見くん!速見くんって、もっと怖い人だと思ってたよ!」
―――触んなよ
「優しいんだね。速見くんって」
―――ダメだろ、それは
―――だって、こいつは、
「あ、あぁ・・・ありがとう」
―――テメーも笑ってんじゃねーよ!!
ガタンっ!!
「おい橘!!」
ぶっ壊れる勢いで開いた教室のドアから現れたのは、額に青筋を浮かべた三國だった。
「なんで迎えに来ねーんだ!人の事待たせやがっ・・・」
真っ赤な顔して怒る三國は、橘が速見の手を握る姿を見ると、その顔をザアッと音を立てそうな勢いで青くした。
―――あぁ、なるほど分かり易いな。
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