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あぁ…やばい…
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時間っていのはあっという間に過ぎるもので…
なんだかんだ周りがバタバタしてる間にいつの間にか文化祭前日まできた。
全然、実感がわかない…
それでも、明日はあのメイド服を着て接客をしなきゃ行けないのかと思うと…
俺は思わずハァッと深くため息をつく。
俺が今いる場所は屋上。
教室だと皆の邪魔になるだろと思い、ここに来た。
イクとユーはイチャイチャしながらどっかに行き、実哉は実哉で呼ばれて何処かに行ってしまった…
まあ、たまには一人になるのも悪くない。
俺は屋上にしかれた芝生にゴロンっと寝転がる。
やっぱり少し寒いなぁ…
俺はスマホを取り出すと、ロックを解除する。
なんとなく、アルバムを開き今までとった写真とかを眺める。
あ、この前撮った俺が実哉にキスしたやつ…////
スクロールしているうちにふと目にとまる写真があった。
あ、ラウヌ…
俺の愛猫、理事長の所に預けたままだ。
うーん、暇だし迎えに行くか…
俺は体を起こし、立ち上がる。
特に意味もなく深く深呼吸をして屋上から校舎に入り、理事長室を目指す。
あ、遠っ…
めんどくさい。
俺はトボトボ歩き、理事長室に向かった。
理事長室につき、ノックをしようと手を上げた時、俺は思わず動きをとめてしまった。
俺は無駄に耳がいい…
実哉が中で理事長と話してる。
聞く気がなくてもこういう時に限ってびっくりするぐらい周りは静かで鮮明に聞こえるんだ…
仕方なく立ち去ろうとした時、聞こえた話に思わず足を止める。
魔「じゃあ、来週から向こうに留学って事で良かったかな?」
実「ええでwとりあえず、招待状だけ送っといてほしいねん」
魔「招待状なんてお安い御用さ。それより、いつ帰ってくるとか決めたのかい?」
実「早くて2年やったかな…場合によってはそれ以上やったはずやw」
留学?
実哉が?
実哉に会えなくなのるの?
2年も?
もしかしたらそれ以上?
どういうこと?
それに来週って…
どうしよう。
聞かなかった事にしたい…
したいのに…
例え、聞かなかった事にしても結果は変わらないのに。
わからない。
ここから動く事が出来ない。
早くしないと実哉が出てくる。
今ここで実哉に会ったら俺は…
突然、スマホが鳴る。
ユーからメールだ。
《そー君、どこ?》
その一言を見て、何故かやっと身体が動いた。
魔「それじゃあ、また何かあったら聞きにきてくれたまえ」
実「はいよwそんじゃ」
実哉が出てくる…
俺は咄嗟に近くにあった部屋に入り、特に意味もなくドアを抑え隠れる。
理事長室のドアが開く音がする。
バレていないと分かっていても心臓がうるさいくらいドキドキしてる。
足音はどんどん遠ざかり最終的に聞こえなくなる。
身体の力がぬけズルズルとその場に座り込む。
あぁ…やばい…
どうしよう…
ポタポタと涙が服を濡らし、シミができる。
涙がとめどなく溢れて、全く止まらない。
拭っても拭っても溢れてくる。
もう訳分かんない…
実哉と会えなくなると思うだけで頭の中がぐしゃぐしゃになって…
どうしたらいいか分かんない。
俺は立ち上がりフードをかぶり顔を隠す。
部屋から出ると走った。
階段を駆け下り、人と人の間をぶつからないように通りぬけ、校舎を出て、寮まで…
エレベーターを待ってるのでさえ、煩わしくて階段を駆け上がる。
部屋に着くと鍵を開けて入る。
無理に走ったせいで足はガクガクと震えてて、ずっと走ったせいで呼吸が上がり息苦しい。
俺は壁に手をつき体を支えながら中に入る。
さっきまで寒かったのに今はすごく暑い。
俺は洗面所に入り鏡で自分の顔を見る。
亜「酷い顔…」
俺は自嘲気味に呟く。
自分でも何がしたいのかわからず、服を着たまま浴室に入り、頭からシャワーで冷水をかぶる。
走って暑くなっていた身体が一気に冷える。
今度は寒くなる。
人間ってめんどくさい、生きてるってめんどくさい。
こういう時にたまに思うんだ。
あの時…父さんと母さんが死んだ時、俺も死んでいればこんな気持ちにならなかったんじゃないかって。
俺はシャワーを止めると、鏡を覗き込む。
これ明日、目腫れるかな…。
あぁ、ほんとにめんどくさい。
俺は濡れて重くなった服を全て脱いで洗濯機に突っ込むと電源をいれて動かす。
大きなバスタオルを1枚取って、頭から羽織ると洗面所から出て、寝室に向かった。
ボフッとベッドに倒れ込むと俺はいつの間にか眠りについていたのだった。
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