アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
何も出来る事はない。
-
徠楠Side
イクだよ☆
☆はry
そー君に先に行っててって言われて一人とぼとぼと校舎に俺は向かっている。
そー君に対して友達として何をしてあげたらいいとか何を言ってあげたらいいのとか全く分かんなくて無性に自分に腹が立ってくる。
思わず、深いため息を付きながら、校舎に入り靴をはきかえ自分の教室に向かう。
すでに何度もため息をついている事に対してもなんとなく腹が立ってきて、髪を掻き乱す。
柚「おはよう、イクwそんな事してるから髪の毛ボサボサだよwなんか、悩み事でもあるの?」
自分の教室の近くの廊下の窓から外を眺めていたらしいユーに話しかけられた。
もちろん、その隣にギリィもいた。
徠「おはよう☆なんでもないよ☆」
俺はいつも通りに返事をする。
実「おはようさんw亜芦はどないしたん?」
ギリィを見ると、何とも言えない気持ちになる。
徠「おはよう、ギリィ☆そー君、寝癖すごくて、シャワー浴びるから先行っててって言われたの☆」
半分本当で半分嘘。
いや、ほとんど本当かな?
なんか、心が痛い。
実「まぁ、亜芦やからなw」
そう言って笑うギリィがいつも通りでほんとに留学するとかとてもじゃないけど考えられない。
柚「ギリィ、そー君来るまで保健室で休んどいたら?そー君来た時に言っとくよ」
保健室?
徠「ギリィ、体調悪いの?☆」
実「昨日、夜にやらんといけん事があってやっとったら風邪引いてしもうたんやw」
徠「大丈夫なの!?☆」
実「軽く熱出てるくらいやから平気やでwほな、ちょっと行ってくるわ」
柚「了解」
ユーがそう言うとギリィは保健室の方へ向かって行った。
俺は窓枠に手をつき、外を見る。
ここから見える道を歩くのは大体がSクラスの人達。
ここを真っ直ぐ行けばSクラス専用の寮がある。
ここを見てればそー君来るかなとか思いながらも、またため息をつく。
柚「それで、どうしたの?」
徠「え!?☆」
柚「何年一緒にいると思ってるのw悩んでる悩んでないとか普通に分かるからwていうか、見え見えw」
そう笑いながら、ユーに言われた。
まぁ、そりゃそうだよね。
そもそも、ユーに対して隠し事ができない。
柚「言い難い?」
ユーが俺の頭を撫でながら聞いてくる。
言い難いけど、ユーに聞いてもらった方がいいのかもしれない。
徠「昨日さ、そー君が走って寮に向かってる時泣いてるように見えたって言ったじゃん?」
柚「言ってたね」
徠「それがホントかどうか気になって寮に戻った時に電話したら、そー君泣き出しちゃって…」
柚「イク、そー君泣かしちゃ駄目じゃん」
徠「いや、俺泣かしてないよ!?何もしてないよ!?」
思わず、ユーの方を見て言う。
柚「分かってるよw続けてw」
いつも通りの笑顔でそう言ってくるユーに対して安心感を感じた。
徠「それで、そー君の部屋に行って…」
そー君から聞いたギリィの留学の事を俺はユーに伝えた。
柚「ギリィの留学の事については昨日、電話できいたんだけど、やっぱりそー君知ってたか…」
徠「ユー聞いたの?」
柚「昨日、気になって聞いてみたら話してくれたw」
徠「そうだったんだ」
柚「そー君が先行っててって言ったのってギリィの事もあるんでしょ?」
徠「うん…」
柚「そー君が知ってる事をギリィは知らないか…なんというか複雑といえば複雑だね」
そうなんだよね…
徠「現にそー君は多分ギリィに会いたいけど会いたくないみたいな感じなんだと思う…」
柚「とは言っても僕達に出来る事は何もないんだよねw」
徠「うん…そもそも、二人の問題ってのもあるし…」
今は俺にもユーにも何も出来る事はない。
特に意味もなく窓に息を吹きかけ曇らせ、そー君と描いた。
柚「何?そー君でもいたの?w」
徠「いや、そういう訳z…あっ、そー君☆ユー、そー君いるよ☆」
柚「噂をすればなんとやらって感じだねwとは言っても、僕にはまだ見えてないけどねw」
視力だけは誰にも負ける気がしない。
実際どうかは知らないけどね。
徠「そろそろ、ユーにも見えると思うよ☆」
柚「うん、見えてるよ」
最近、フードかぶってなかったのに…
徠「そー君、フードかぶってる☆」
柚「かぶってるね。大丈夫かな…?」
徠「昇降口まで迎えに行く?☆」
そう言いながら俺はユーの方をチラリと見る。
柚「そうだね。心配だしね」
それに気付いたユーが俺を見て、頭をポンポンとしてくる。
いつもの事なのになんか照れくさい///
俺は再び窓の方に目を向ける。
ん?
徠「ユー、見て☆なんか、そー君囲まれてる!?☆それも生徒会の会計と書記に☆」
柚「ほんとだ。それになんか、連れ去られていってるけど…w」
俺とユーは思わず、顔を見合わせ首を傾げる。
これって…
徠「大丈夫なやつ?☆」
柚「生徒会だから変な心配はしなくていいとは思うけどあの人達だと…わかんないねw」
うん…。
徠「どうしようもないね☆」
柚「とりあえず、ギリィに伝えるだけ伝えとこっかw」
徠「うん☆」
俺とユーはギリィのいる保健室に向かったのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
217 / 246