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嫌な予感。
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柚真Side
そー君が生徒会によって、連れ去られた事をイクと共に保健室にいるギリィに伝えようと思い、行ったけど結局ギリィは寝ていて伝える事はできなかった。
とりあえず、起きたら連絡してとはメッセージは送っといた。
そして、今は僕とイクはとっくの昔に始まっている文化祭のせいで大忙し。
クラスの出し物はカフェ。
僕は執事でイクはメイド。
どんどんお客さん来るし、イクと二人のツーショット写真撮りたいとか言う人もいるしでバタバタしてる。
あと、30分で僕とイクは休憩出来るはずだけど出来るかな。
チラリと廊下の方を見ると、行列が続いてる。
そー君とギリィがいない分、さすがにキツイな…
徠「ユー、もう俺無理…☆死にそう☆」
柚「あと30分で休憩だから頑張ろw」
人の目も気にせず、イクが前から抱き着いてくる。
これは相当きてるなw
僕は宥めるようにイクの頭を撫でる。
徠「ユー、もっと撫でてー☆」
チラッと僕の方を見て、イクは言ってくる。
こればかりはしょうがないかw
柚「はいはいw」
周りからの視線がかなり凄いけど…
まぁ、いいかw
イクの匂い、落ち着くしね。
そんな感じで、イクを堪能してると廊下がザワザワと騒がしくなる。
なんだろ?
徠「廊下に誰か有名な人でもいるのかな?☆」
柚「かな?」
イクと僕は廊下の方に向かい、廊下を覗きこむ。
徠「双子書記さんと会計さんだ☆」
柚「それは確かに騒がしくなるねw」
僕とイクがそのまま顔を引っ込め、持ち場に戻ろうとした時呼び止められる。
麻・華「イクー、ユー」
双子書記がこちらに手を振って、僕達にこっちに来るように手で表してくる。
僕とイクは首を傾げ、とりあえず近くにいたクラスメイトに一言断りをいれ、そちらに向かった。
徠「どうかしたの?☆」
三人のもとに着いて早々イクがたずねた。
麻「あれ、イク可愛い格好してるね」
華「イクでも良かったかもね!」
麻「ね!」
何の話だろ…
雅「それはもう終わったからいいだろ。早く要件済ませて行かないと」
会計が双子書記の頭、ワシャワシャと撫ぜながら言う。
麻「そうだった!」
華「そー君、いない?」
そー君?
柚「イク、そー君見た?」
徠「見てないよ☆」
じゃあ…
柚「ギリィの所にいるかな?」
徠「行ってみ☆」
ていうか、その前に。
柚「そー君、どうかしたの?」
麻「スマホ落として行ったから届けに来たの!」
華「来たの!」
えーっと…
柚「どこに落としてたの?」
麻「生徒会室のある階の階段を通り過ぎた少し離れた所!」
華「所!」
何故にそー君がそんな所にって…
そういえば、生徒会に連れ去られてたなw
まぁ、とりあえず…
柚「ギリィの所に行ってみてもいいかな?」
麻・華「おっけー!」
僕達はギリィがいる保健室に向かった。
雅「ギリィ、体調崩したの?」
徠「風邪だって☆」
雅「それはまた何とも言えない時になったね」
確かにねw
保健室に着いて、中に入る。
柚「ギリィ、起きてるー?」
カーテンに閉ざされた、ギリィが寝ているベッドに声をかける。
実「起きとるで」
起きてるのを確認するとカーテンを開ける。
ギリィはベッドに上半身を起こしていた。
柚「気分はどう?」
実「今朝よりはだいぶ楽にはなったけど、まだ全然やなw」
まぁ、だよねw
実「そんで、そんなぞろそろとどないしたん?」
徠「そー君、スマホを落としたみたいなんだけど、来てない?☆」
実「来てへんよ。1回電話かかってきたんやけど、俺寝とったから出れんかったんや」
柚「かけ直したの?」
実「目覚めて、5分後くらいたっとたけど折返ししてはみたんやけど、出えへんかったで」
じゃあ、そー君どこ行ったんだろ?
それ以前に…
柚「そー君、耳いいからスマホ落としたなら、さすがに音で気づかない?」
徠「確かに☆」
実「亜芦なら、気づくやろうな…」
なんか、すごく嫌な予感がする。
どうやら、ギリィもそれを感じ取ったらしい。
雅「ちょっと、いいかな?ギリィも動けそうなら着いてきて欲しいところがある」
そう言われ、僕達は会計に着いて行く。
柚「ギリィ、大丈夫?」
実「正直、大丈夫とは言い難いんやけど、亜芦が心配やから、こればかりはしゃーない」
柚「やばくなったら言ってね」
実「ありがとさんw」
ハハッと笑ってギリィは返事をしてはいるけど、多分相当無理をしてると思う。
雅「ここ。中ちょっと狭いけどこの人数なら入れるかな」
生徒会室の更に奥にある部屋。
会計に続き、僕達は中に入る。
その部屋は僕達6人でかなりギュウギュウだ。
その部屋にはポツンと机が壁にピッタリとそっておかれその上に1台のパソコンが置いてあるだけだった。
柚「なんのパソコン?☆」
麻「生徒会の秘密のパソコン!内緒だよ!」
華「シークレット!」
雅「学園中にある監視カメラの映像が見れるんだよ。実際、カメラははっきり見えるような所にはついてないからある程度の所々だけどね。ただ…確か…」
会計は手際よくパソコンに入力をしていく。
雅「ギリィ、そー君から電話かかってきたのいつ?」
ギリィがスマホを見て確認する。
実「14:36や」
雅「なら、それくらいの約10分間くらいの映像で大丈夫かな…」
カタカタと会計が手際よく打ち込む。
雅「じゃあ、再生するよ?位置はそー君がスマホを落としたとこらへんの映像ね」
画面端から壁に手をつきながらそー君が歩いてくる。
階段に差し掛かるところでそー君は歩みを止めて、スマホを取り出した。
スマホを操作して耳にスマホを当てる。
多分、ギリィに電話してる時かな…
かからなかったらしくそー君はスマホを手に歩き出そうとした時だった。
三人の生徒が画面端から現れた。
その瞬間、その場に緊張感が生まれた。
嫌な予感が的中した。
三人の生徒のうち一人がそー君を後ろから羽交締めにした。
そして、またそのうちの一人がそー君の首筋にスタンガンを当てた。
多分、そー君、気絶してないね。
そこから少し三人は話して、そのうちの一人がそー君のみぞおちらへんに一発殴りをいれた。
さすがのそー君でも耐え切れなかったらしく、その場に倒れ込んでしまった。
そー君が手にしていたスマホは三人のうち誰かの足によって蹴られ、そー君の手の届かない場所に飛ばされた。
それから完全に気絶してしまったそー君を一人が抱え上げて三人は階段を降りて行った。
映像はそこで終わった。
しばらく沈黙が続いた。
最初に口を開いたのはギリィだった。
実「これ階段より先の映像はないんか?」
声は至って冷静だけど、かなり怒ってる。
雅「いちよう、観てみるよ」
カタカタと再び会計がパソコンに打ち込み、何個か映像を流したが…
柚「階段での映像しかそー君が写ってないね」
少し会計は考えこみ…
雅「麻糸、華糸。胡幹と泰千に連絡して」
麻・華「したよ!」
麻「多分、もう来ると思う!」
華「来たよ!胡幹、泰千!こっち!」
会長と副会長が来たので僕とギリィとイクは一度部屋から出た。
会長と副会長が中に入り、暫くしてから出てきた。
泰「塑色が連れ去られた場所は文化祭中、進入禁止になってる校舎の一番奥の部屋の音楽室だ」
会長がそう告げた。
胡「あそこに連れ去られるのが多いから監視カメラ設置してて良かったよ」
雅「設置したなら早く言ってよ」
胡「忘れてたのさ。まぁ、とりあえず場所は分かった事だし…」
そこで副会長は言葉を切って…
胡「悪い子にはお仕置きをしなきゃね」
ニッコリと微笑み副会長はそう告げた。
この人が副会長に選ばれた理由がよく分かった気がする。
生徒会を含み僕達はそー君が連れ去られた場所、音楽室に向かったのだった。
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