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バケツ
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バシャッと勢い良く、バケツに入った水が俺にぶっかけられる。
亜「…ゲホッケホッ」
めっちゃ冷たい。
気を利かして暖かいちょうどいい湯加減のにしてくれればいいのに…
くそ寒い。
なんか、半分意識朦朧としてきたんだけど。
全身冷え切っててあんま感覚がないし。
あ、でもいい感じに少し頭痛が引いたかも。
京「別れる気になった?」
亜「………」
喋る気も失せた。
さっきからずっと同じ質問をしてくる。
最初は答えてたけど面倒くさくなって答えるのをやめた。
また、バシャッと水をかけられる。
亜「…ケホッ」
まったく、水をかけられる俺の身にもなってよ。
京「少しは何か言ったらどうなの!!」
亜「…ッ」
そう言って、いきなり顔を殴られた。
その勢いで俺は倒れこむ。
そもそも、身体に力入れてなくて壁に寄っかがってただけだしね。
あーあ、口の端切れた。
口の中は切れてなくてよかった。
京「バケツ貸して!」
「は、はい」
再び、水が俺に降り注ぐ。
今更ながらここどっかの部屋だよね?
すごい水浸したになってるけど大丈夫?
まぁ、俺は悪くないから気にしないけど。
京「ねぇ、別れる気になった?」
また、同じ質問を繰り返してくる。
亜「…勝手に…言ってれば…」
喋るのもダルい。
京「ほんっと腹立つ!バケツ!」
「さ、さっきので最後ですよ」
京「なら、早く注いできて!」
「わ、分かりました」
下っ端達はバケツを持ち、再び部屋から出ていく。
京「さっさと別れるって言えば、解放してあげるのに馬鹿だね」
ハハッと笑い俺を見下ろして言ってくる。
亜「…はいはい」
京「ほんとにうざすぎッ!!」
思いっきり腹を蹴られる。
亜「…ケホッゲホッゴホッゲホッ」
これは予想外過ぎた。
めっちゃ痛い。
京「あーあ、靴濡れた。最悪。どうしてくれるのさ?」
最悪なのはこっちなんですけど…
亜「…知らな…ッ!?」
再び、腹を蹴られた。
京「喋んないで腹立つから」
いやいやいや、理不尽すぎでしょ。
質問してきたのそっちじゃん…
頭ボーッとしてきた。
これちょっとそろそろやばいかも。
「戻りました。持ってきましたよ!」
京「早く貸して!」
「は、はい!」
京「ほんと生意気!腹立つ!」
バシャッとまた水をかけられる。
既に全身ずぶ濡れだから意味ないと思うんだけど?
まぁ、別にいいけどさ。
蹴られるより水かぶる方がマシ。
京「もう水かけるの飽きた」
それは良かったね。
京「どーせまだ、別れる気ないでしょ?」
亜「………」
京「答えろっての!」
亜「…ゲホッゲホッ」
また、蹴られた。
さっき喋るなって言ったじゃんか…
ほんと理不尽。
というか正直あんまり頭が働かない。
視界がさっきからすごい揺れてるし、視点が定まらない。
目の前がボヤってしてる。
京「これだけはあんまりやりたくなかったんだけど、犯していいよ」
あぁ、結局そうなるのか。
さすがの俺でも犯されるのは嫌かな。
下っ端達が俺に近付いてくる。
上体を起こされ、ジャケットを肩からずらされ、パーカーのジッパーを下げられる。
ワイシャツを力任せに左右に引っ張られボタンが飛び散る。
パーカーのジッパーとかちゃんとやったのに、ワイシャツのボタンくらい外してくれてもいいじゃんか…
触るな近付くなって言いたいのに声が出ない。
抵抗したいのに身体が言うことを聞かない。
耐えるしかないのかな。
俺このまま犯されるのかな。
ツーッと涙が頬をつたう。
実哉…
俺は諦めて目を瞑った時だった。
部屋のドアが開けられ…
胡「はい、全員動かないでね。お仕置きの時間だよ」
副会長がにこやかに部屋に入ってきた。
「やばっ」
「逃げるぞ」
「早く」
下っ端達が俺から離れ、この部屋の出入り口に向かい始めた。
泰「動くなって言っただろ」
会長が逃げ出そうとした奴の一人を背負い投げした。
他にも逃げ出そうとした奴は双子書記が蹴りを入れたり、会計が殴ったり…
実「亜芦!」
亜「実哉…」
実哉が俺のもとに駆けて来る。
そして、ギュッと実哉が俺を抱きしめてくる。
あったかい。
実「平気…なわけないよな…」
亜「…実哉…濡れるよ…」
実「そんなんどうでもええわ!」
実哉が怒ってる。
駄目だ…
涙が止まらない。
亜「…実哉………実哉…」
実「ごめんな、もっとはよ来ればよかったな」
ポンポンと頭を撫でながら実哉が言ってくる。
縛られていた手を外される。
実「亜芦、1回上の服だけ全部脱がすで」
亜「…うん」
ジャケットとパーカーとワイシャツを脱がされる。
そして、実哉が着ていたジャケットを俺の肩にかけてくる。
身体が浮かび、実哉に横抱きにされる。
柚「首謀者は塩田京斗か」
京「違う…俺はただ…」
徠「この状況下で言い逃れは出来ないよ☆」
柚「イク、ごめんけど少し黙ってようか」
徠「えぇ!?☆分かった…☆」
イクがしゅんとして俺と実哉のもとに来る。
徠「うわぁ、そー君、痛そう☆」
うん、ちょっと黙って欲しいかな。
京「俺はただ、実哉が迷惑してると思って…そいつよりか俺の方がお似合いだし…それに…」
実「京斗、ええ加減にせえってこの前言うたやろ?なんで、いう事きけんのや。俺は亜芦が好きやから亜芦と付き合っとるんやで。迷惑してるなんて一言も言うとらんやろ」
京「け、けど…でも俺は実哉の事が好きなの!なんでそいつじゃなきゃ駄目なの!?俺じゃ、駄目なの?」
えーっと、知り合い的な感じ?
訳分かんないだけど…。
亜「…クシュッ…ゲホッゲホッ…ッ!?」
くしゃみと咳が蹴られたお腹に響いてめっちゃ痛い。
ていうか、そろそろ意識がやばい…。
柚「ギリィ、1回そー君、保健室に連れて行くね。だから、早めに話しつけなよ」
実「すまんな、ユー。亜芦あとで行くけん少しだけ待っとてや。京斗と少し話すから」
実哉が頭を撫でて、言ってくる。
ユーが近付いて来て、俺はユーに抱きかかえられる。
柚「イク、行くよ」
徠「おけ☆」
生徒会の人達は下っ端達を連れていつの間にか居なくなっていた。
イクと俺はユーに抱えられ、実哉と塩田を残し、部屋を出た。
亜「実哉…」
俺は知らぬ間に意識を手放したのだった。
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