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「ただいま」
「あ、おかえりなさい」
玄関のドアを開けると、玄関に母さんがいた。
通勤時に使うバッグと、大きな買い物袋を2つも抱えている。
「母さんも、いま帰り?」
「うん。夕食の買い物してたら、ちょっと遅くなっちゃった」
「夕飯にしては、いつもより荷物多くない?」
一人で買い物する時は、買い物袋1つ分しか買って来ないのに……。
買い物量の多さを不思議に思いながら、母さんの買い物袋を1つ持った。
「あ、ありがと」
口早に礼を言うと、母さんはリビングへ急いだ。
「明日、ライアンさんを夕食にご招待したのよ。」
「明日?」
明日はせっかくの金曜日なのに。
俺達と食事なんかしないで、ダチとか彼女とかと飲みにでも行けば良いのに………。
「今朝、ゴミ捨ての時にライアンさん会ったから『夕食にご招待したいんだけど、いつなら来れますか?』って聞いたのよ」
荷物をテーブルの上に置きながら振り返ると、俺から買い物袋を受け取った。
「それで?」
「金曜日ならだいたい空いてるっておっしゃったから、『じゃあ、早速明日食べにいらして!』ってお願いしたのよ!!」
「イッ」
何を興奮してんだか分からんが、俺を力いっぱいバシバシ叩くのは止めて欲しい。
「そんで、明日の分の材料も買い込んで来たって訳?」
俺は叩かれた右腕をさすりながら問いかける。
「そうよ~♪」
俺の仕草に気づいてないのか、母さんは鼻歌を歌いながら買ってきた材料を冷蔵庫にしまっていた。
茜の恋のキューピットにでもなるつもりか?
『もしかしたら、ライアンさんが私の息子になっちゃうかも~!!』
とか妄想して、一人でキャーキャー言ってたりして……。
あんまり想像したくない。
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