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「それで、さっきの質問なんだけど」
茜がマークさんに再び詰め寄ると、マークさんは少し驚いた顔をした後にクスッと笑った。
「父の知り合いの方と、食事をする時に和食店を利用していたんです。父が……和食を好んでいましたから」
そう話しをするマークさんは何故か寂しそうに見えた。
「へぇ、マークさん、スゴいんだね」
茜は感心したように、頷く。
「すごいなんてこと……。ただ、父に連れられて行っただけですし、箸の使い方も必然的に覚えただけですから」
マークさんは少し困った顔をして笑った。
「……料理、お口に合うかしら?」
母さんが控え目な声でマークさんに聞く。
料理の得意な母さんだけど、マークさんの話を聞いて不安になったんだろう。
「はい、とても美味しいです。今まで食べた、どの料理よりも美味しいです」
マークさんが満面の笑みで母さんに答えると、母さんの嬉しい悲鳴が聞こえてきた。
「まぁ!そんなお世辞言わなくて良いのよ!でも、お口に合ったみたいで良かったわぁ」
マークさんにべた褒めされた母さんは、嬉しいやら照れるやらで、なんだかクネクネしていて笑える。
黙って会話を聞いていた父さんはニコニコしながら急に立ち上がって、冷蔵庫の方へ。
冷蔵庫からビールを2缶とグラスを2つ取り出して、持って来た。
父さんが食事中にビールを飲むなんて珍しい。グラスまで冷やしてあるし。
「ライアンさんも、ビールいかがですか?」
マークさんは、差し出されたグラスを嬉しそうに受け取って礼を言った。
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