アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
17
-
「いつまでもシケた面してんなよ。……じゃないと俺も面白くないし」
西浦が拗ねたように他所を向いたまま声をかけてくる。
少し顔が赤くなっているように見えるのは気のせいではないと思う。
二人とも心配してくれている。
そう実感すると、嬉しくて頬が緩んでくる。
俺もこれ以上悔やんでモヤモヤするのは嫌だし、早くおとなりさんに謝ってしまいたい。
でも、おとなりさんに会わない事にはそれすら叶わない。
何であの日以来、電車で見かけないんだろう。
よく考えたら、去年からあの電車使ってるのに、あの日まで一回も見た事もなかったし、女子達の噂話も聞いた事ない。
もしかして、あの日たまたま乗っただけだったのか。
……マジか。
二人に励まされたばかりだというのに、俺はまた溜め息をついていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 105