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その日の夜、消灯時間になり一人で眠っていた
「来い」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうした?具合でも悪いのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「翔」
昼間の事を思い出しながら無視をしていた
「機嫌が悪いな」
「別に」
「じゃ、来い」
「嫌だね」
「もう俺は必要ないのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうなんだ」
「誰でも抱けるお前に呆れたんだ」
「成程」
「俺はお前にしか抱かれていないのに・・・どうして」
「焼きもちか?」
「黙れ!」
焼きもちなのかどうなのかはわからない
でも、何だか嫌な気分だ
「わかった、お前が嫌ならもう誰も抱かないと誓う」
「嘘だ」
「本当だ、だからお前も俺を愛せ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「翔」
「んっ・・・っ」
こんなに優しいキスは初めてだった
絡みつく舌が俺を捕らえて離さない
「俺はお前のものだ・・・わかるだろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、体に教え込ませてやる」
「嫌っ・・・・ああっ・・・っ」
「お前の弱いところは全てわかっている、そうだろ?」
「嫌だっ・・・そんな体で俺を抱くな!」
「黙れ」
とても鋭い瞳で俺を見つめた
そしてそのまま一気に入り込んで来た
「いたっ!・・・いたいよ・・・」
「痛いくせに腰を振るのか?」
「・・・・・・うる・・・さい」
ダメだ
流されてしまう
この体から離れられない
「馬鹿・・・」
「ああ」
「馬鹿!!」
「そうだな」
「もっとして、もっと俺を壊して・・・そしてもう誰も抱かないと約束して」
「わかった、約束する」
上に乗りながら、何度も果てた
指でいじられるだけで尖る胸元
痛いはずなのに感じてしまう体
「言え・・・愛してると」
「・・・・・・・ああっ!」
「このままやめるか?」
「イヤっ・・・やめないで・・・・・もっと欲しい」
「言え、その口で」
「愛してる・・・だから傍にいて」
「俺も愛してる」
激しく舌を絡めながら、氷龍の背中に爪を立てた
もう落ちるところまで落ちてしまえばいい
一人はイヤだ
一人は寂しい
だから俺は、氷龍の気持ちを受け入れてしまったんだ
「あんたも相当悪だね」
「意味がわからないな」
「翔にわざと聞かせたんだろ?抱いたおやじの喘ぎ声をね」
「だから何だ」
「別に、でもそんな小細工はいつか壊れるし、誰でも抱けるあんたを尊敬しているんだよ」
「死にたいか?」
「殺せるかな?」
そう言いながらお互い拳銃を向けた
こいつ・・・全く隙がない
「・・・・・・・・・・・・お前まさか」
「お前と同じだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
こいつは罪人ではない
俺と同じ向こう側の人間
「あんた、ここの所長だろ?その所長を油臭いおやじに任せて裏ではかなり悪い事をしているとかしていないとか」
「お前は法務省の回し者か?」
「どうかな~」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「書類で翔を見て欲しくなったのか?」
「黙れ」
「だったら釈放したら?」
「外に出たら消えてしまうだろ?」
「自信がないからここに縛り付けておくわけね」
「そうだ」
「わざと弱っている翔に焼きもちを妬かせてまで・・・でも心までは手に入らないぞ」
「手に入れる」
「まぁいいけど・・・とりあえずここの布団を何とかしてくれ、臭くてかなわない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、おやすみ」
こいつは誰だ?
書類では確かに窃盗容疑でここに来たはずなのに
俺の知らないところで何かが動いているのか?
「らしくないな」
不安など無用だ
俺らしくも無い
隣で眠る翔を抱きしめて、目を閉じた
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