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「これが今日入所する人間の書類です」
「ああ」
書類を見つめ、印鑑を押した
「おい」
「はい」
「203号の葵だが」
「はい」
「あいつは・・・いや何でもない」
やはり何も知らされていない・・・か
「はい」
「203号室の布団を新しい布団に変えろ」
「わかりました」
隣に翔がいるが会いには行けない
「いつまで受刑者のふりを?」
「言う必要は無い」
「すみませんでした」
「行け」
「失礼しました」
書類を何度見直しても窃盗容疑だった
あいつは何者なんだ?
拳銃を持っている事自体おかしい
最初に調べるはずなのに誰かが裏で手を引いているようにしか思えない
誰だ?
刑期は翔と同じか・・・・・
誰かに頼まれたとしても、翔を抱いている時は無視
普通なら止めに入るはず
でも、俺がいない時は翔を護っている
どう言う事なんだ?
「所長・・・」
「何だ」
「最近はやけに翔にご執心ですね」
「お前には関係ない」
「冷たいですね、前はあんなに激しく抱いてくれたのに」
「だから何だ」
「たまには俺を抱いて下さい・・・お願い」
「残念だがお前には興味が無い」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「翔の体とは比べ物にならないしな」
「酷いですっ・・・・・飽きたら捨てるなんて」
「愛しているとは言っていないはずだ」
「でもっ!」
「さっさと仕事に戻れ」
「・・・っ!」
面倒な奴だ
あいつは転属させるしかないな
壁際に向かい、そっと耳を当てた
壁を隔てた向こうに翔がいる
それだけで幸せだ
絶対離さない
翔の刑期が終わったら、俺も仕事を辞めて二人で静かなところで暮らそう
そう、緑と青い空がある穢れのない町で
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