アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
-
結局眠れなかった
太陽が昇る前のぼんやりした明かりを見つめながら、夜中のやり取りを思い出していた
もう俺には味方はいない
一人で生き抜くには余りにも残酷な場所
ナイフを体にしのばせ夜が明けるのを待っていた
起床の合図とともに体を起こし、布団をたたんだ
そして自分から掃除を始めた
「翔・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
無視をしてひたすら掃除をした
何かやっていないと頭が狂いそうだ
「聞こえないのか?」
掴まれた腕を振り払い、睨みつけた
「何ですか?氷龍さん」
「お前・・・」
「そうそう、仕事も元の仕事に戻りますのでもう俺には構わないで下さい」
「・・・・・・・・・・・・・」
「ここが刑務所だと言う事を忘れかけていました・・・俺は自分の罪を償います」
そう
ここはホテルではない
刑務所なんだ
朝食の時間になり、一人で食堂に向かった
「珍しいこともあるものだ、一人かな?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「返事をしろよ!」
「黙れ」
「何だと?俺は氷龍なんか怖くないぞ」
「俺もだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「他に何か?」
「へぇ、綺麗なだけの男じゃなかったんだな」
「それはどうも」
「じゃ、今までのお返しをしてやるよ」
そう言いながら、椅子を蹴飛ばされた
その拍子に転げ落ち、床に膝をぶつけた
「どうした?泣いてるのかな?」
「泣いてる?何それ」
「ぎゃーーー!」
起き上がるフリをして、そいつのわき腹にナイフを突き刺した
「いてぇ・・・・いてぇよ!!」
「よかったね、ベッドで眠れるかもよ」
「クソッ!」
俺は懲罰かな
どうでもいいや
「何をしている!来い!」
思ったとおり、俺は刑務官に連れて行かれた
体を固定されたまま狭い独房に入れられた
光も何もない暗い空間
普通なら気が狂ってしまうかも知れない
そのまま何日か過ごし、漸く外に出された
外の光が眩しくて、思わず目を細めた
ろくな食事も与えられず、水もわずかに与えられただけだった
おかげで、痩せて力が入らなかった
その日の夕食
「独房はどうだった?ほら、これプレゼントだ」
そう言いながら、ゴキブリをご飯の上に置いて馬鹿笑いしていた
俺はそのまま食べて席を立った
「ご馳走様」
「マジかよ・・・」
無表情のまま食堂を出て急いでトイレにむかった
「うげっ・・・・うっ・・・」
誰も居ないところで全て吐き出し、シャツで口を拭った
部屋に戻り、壁にもたれて小さな窓から空を見つめていた
楓達は相変わらず3人で会話をしていた
氷龍は鷺に何か話しかけれていた
俺だけ一人
そんな孤独感を味わいながらひたすら耐えていた
それからの俺は、常に懲罰房行きだった
もう慣れたし、どうでもいい
刑期が延びてもかまわない
外に出ても孤独なんだ
そしておかしな事が起こった
気付けば、俺はリーダー的存在になっていたんだ
どうやら、俺の暴れ方が気に入られたらしい
「ねぇ」
「はい」
「あいつに特別な夕食を」
「わかりました」
そう、俺のご飯にゴキブリを乗せた男の復習は忘れては居なかった
「ひぃぃ!!」
「食べたら?なかなかいけるよ」
「許して・・・・」
「食べさせろ」
「はい」
「嫌だ・・・・いやだぁぁ!!うげっ・・ううっ・・・・ゲホッ」
「汚いな」
汚れた床を見つめ、蹴飛ばした
「グホッ!」
さて・・・今日は誰にしようか
「今夜はお前でいいや」
「はい」
そのまま二人で廊下に出て、立ったままやった
場所なんて関係ない
「ああっ・・・・もっと・・・」
「もう・・・・」
「ダメ・・・もっと俺を狂わせて」
「はい」
でも、ダメだ
誰とやっても氷龍や楓のように満足出来ない
部屋に戻ると氷龍が話しかけてきた
「行動が派手になったな」
「関係ないね」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「お前もやりすぎなんじゃない?赤い痕が残ってるよ」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「翔」
「何、葵」
「いや・・・なんていうかさ・・・うん」
「用が無いなら呼ばないで欲しいな」
「そうじゃなくて・・・」
「したいのならここでしてあげるけど」
「そうじゃない」
「誰でもやらせるのなら俺でもいいわけか」
氷龍の言葉にイラつきながら答えた
「お前は別・・・俺には拒む権利がある」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ふふ、ふられてしまいましたね・・・」
「黙れ」
楓は相変わらず無視をしていた
でももうどうでもよくなってきた
下手に誰かを好きになると損をするんだ
ホント、馬鹿らしい
夜の自由時間にバスルームに向かい、シャワーを浴びていた
規則なんてあって無いようなもの
シャワーも好きに使える事を知った
「うっ!」
突然、頭に何かをかぶせられた
何も見えない
「誰?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そいつは何も言わないで俺の中に入って来た
「やめっ・・・・痛いっ」
そんな言葉を無視しながら、激しく腰を振られた
「ああっ・・・っ・・・・・」
おかしい
俺も感じてる?
この体は・・・・
「楓?」
そして無言のままイカされ、そいつが出て行った
「まさかね」
顔にかぶせられた布を取り、考えた
「やられ損かよ」
太ももをつたう白い液体を見つめ、シャワーで流し体を綺麗に洗った
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 29