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きみの背中 1
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週の始まりの月曜日だと言うのに。
家を出るときは降っていなかった雨が登校途中からポツポツと降り始め、走ったけれど段々と強くなった雨足に学校につく頃にはずぶ濡れにされてしまった。
早く付きすぎた。
なんとなく早起きしちゃってのまま天気予報も見ないで家を出たらこれだよ。
「はぁ…」
ブレザー着てこなかったのが不幸中の幸いだけど、パンツまでぐっしょぐっしょに濡れて、寒いわ重いわで最悪。
元々少し長めだった緩いウェーブの髪が濡れたせいで延びて長さを増し首やら肩やらに張り付いて気持ち悪い。
今日は体育がないからジャージもないし、このまま今日一日過ごすとかあり得ないんだけど。
そういえば前、保健室代えのシャツあったし、聞きにいこう。
かなり早く来ちゃったけど、せんせーいるかな?
廊下を濡らさないよう、ズボンを七分におって靴下を脱いで来客用スリッパを拝借すると、持ってきてたタオルで簡単にあちこちを拭きながら保健室に向かった。
ドォーーーーン!
「わっ」
大きい音にビックリして外を見ると、ついに雷まで鳴り出したらしい。
この天気のせいでまだ人のいない校舎はいつもより薄暗く、気味が悪い。
早足に保健室にむかうと電気がついていない。
やっぱりまだついてないか。
鍵、空いてたりしないかな?勝手に借りてもあのせんせーならなにも言わなさそう。
「あれ?」
少し手をかけると、音たてずにドアが小さく横にスライドした。
あ、来てるんだ。
そっと中を覗くと、せんせーも濡れたらしく上半身裸でタオルで身体を拭いていた。
「………え?」
オレには背を向けているから気付かれてないけど、その広い背中を見てオレは声がかけれずにいた。
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