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I didn't mean it…7
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俺はそのまま大学構内にあるカフェに足を伸ばした。
イライラしたときはここのチョコレートドリンクを飲んで気持ちを落ち着ける。
疲れたときには甘いもの。
イライラしたときも甘いもの。
取り敢えず甘いものさえあれば何とかなる。
普段は食べないけどストレスのあるときは大抵それで誤魔化せる。
「あ、チョコレートドリンクとオペラ、あと生ハムとエビのベーグルサンドにシュークリーム」
「俺はコーヒーと特盛バーガーくださーい!」
と、聞き覚えのある声に振り向くと、松島がいた。
「よっ!新刊ゲット出来たか?」
……松島、それは今俺には言ってはいけないワードのひとつだ。
「あ、あれ?皐月、本借りれなかったの?うわー俺マズいときに声かけちゃった??」
「俺がベーグルサンド以外にこんなくそ甘いものばっか頼んでる辺りで察しろ」
「えー!そんなん知らねーよ!」
俺は品物を受けとり、席につくと松島に事の経緯を話した。
まあ、新刊が手元にないのは不服だけども、収穫が何もなかったわけじゃないしな。
そう、これからあの男をモノにする。
……正確には俺を抱くように仕向けて、そしてあわよくばそのまま体の関係にもつれ込む!
「皐月-?皐月さーん?すっげー悪い顔してるけど……?」
「ん?とってもいいことだけど?」
「なあ、お前の良いことは大概俺にとっての厄介事だって知ってた?」
そんなん知るか。
俺は松島の悲痛な叫びをよそに、どうやってあの男に近付くか、そのことで頭がいっぱいだった。
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