アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
初めての?4 ※R18
-
最悪だ。
「早いな。」
ニタリと俺の上で微笑む牧野。部屋の電気のお蔭で逆光になって影になっているが、それでも唇が綺麗に弧を描いたのは目に付いた。
最悪だ。
本当に。
自分からしたいと言っておいて、実際は牧野に俺のを握られた瞬間に達してしまった。俺って、早漏だったけ?
「日坂。」
熱を帯びた低い声が、耳元に来ていた。右耳はマジでやめて欲しい。なんかこう、変な感覚が襲うから。
さっきよりも接近している牧野の顔を見ると「可愛いよ。」と囁かれた。
俺は男だ。
可愛いなんて言われて嬉しかないはずなのに、牧野に言われると照れくさくなってしまうのはなんでだろう。
数分前まで真面目に勉強をして、笑いながら呑気にご飯を食べていたのに、今、俺たちは何をしているんだろう。
ベッドに仰向けにさせられて、暖かくて大きな手に体中を這われる。そこでまた、嗚呼、コイツも同じこと考えてたのかとほっとした。あれ、これさっきも思ってなかった? って思うが、それくらい、俺は牧野の考えていることがわかっていなくて、それと同時に、俺ばかりがこんなに好きという感情を持っているんじゃないだろうかという不安ばかり抱えていたんだ。
自分ばかりが好き。
そう思っていた。
でも、今なら分かる。
熱い吐息とともに想いを囁いてくる牧野。
お前も、我慢していたんだな。
愛しいよ。
本当に。
「牧野……」
「ん?」
「もっと、したい……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
93 / 130