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#47
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「…ん……ぇ…?」
寝返りを打ち、少し目を開けた時に目に入ったのは、自分の部屋じゃない景色。
あれ?ここ…どこだっけ…?
体を起こし、もう一度周りを見渡す。
誰かのベッドに寝てたみたい。
ベッドを降りようとしたとき、ドアが開いた。
「あ、茜くん起きた?」
入って来たのは瑠椏さん。
あ、そうだ…瑠椏さんの部屋か…
「すみません、寝ちゃったみたいで…」
と謝ると、瑠椏さんが一瞬驚いてから、ふっと笑い、
「俺がちょっと意地悪しすぎちゃったから…覚えてない?」
少し首を傾げながら聞いてきた。
意地悪?…ぁ
「やっ、その、えっと…」
「ごめんね?」
悪戯っ子のように笑い、両手を顔の前で合わせる瑠椏さん。
「あー、大丈夫です…あはは……あ、今何時ですか?」
とりあえず話を変えたい。
あんなの恥ずかしすぎる!
思い出したく無い!
「あ、んっとね…1時半だよ!」
「え!?もうお昼ですか!?」
俺、どんだけ寝てたんだよ…ばか…
あー腹減った。
帰ろうかな?
「俺、帰りますね〜」
ベッドから降りて、帰る準備をしようとしたら、一旦リビングに行っていた瑠椏さんが、ドアからひょこっと顔を出して、
「え、お昼ご飯食べてかない?」
と言った。
「いやぁ、帰りますよ〜悪いですし」
と断ろうとしたら、うーんと唸って、困った様に眉を下げた。
「でもさ、作っちゃったんだよね」
「え?」
「だからさ、お願い!食べてって?」
と、また両手を顔の前で合わせて、お願いのポーズをとった。
「んー、じゃあ…お言葉に甘えて…」
「やった!ありがとう!」
軽く食い気味に喜ぶ瑠椏さんは、なんだか物凄く幼く見える。
最初のイメージとのギャップに、思わず笑みが溢れる。
「こちらこそ、ありがとうございます」
リビングに行くと、テーブルに美味しそうな料理が並んでいた。
瑠椏さんに促され、早速座って食べ始める。
「美味しいです!」
「ふふ、よかった」
☆☆☆
「ご馳走様でした!」
「お口に合ったみたいで、よかった」
終始嬉しそうにニコニコ笑っていた瑠椏さんが、さらにキラッキラの笑顔を向けてくる。
眩しすぎる…笑
「俺、帰りますね?」
「帰っちゃうの?」
なにこのカレカノ的な会話。
って、俺なに考えてんだよ笑
「明日も学校ですしね」
「そっか、またあそぼーね?」
「はい!」
持ってた荷物を確認して…まぁ、ほぼ何も持ってなかったんだけど笑
「…じゃ、また」
「うん」
「………」
あーっと、何故に着いて来た?
俺の部屋の前まで着いて来た瑠椏さんは、動こうとしない。
入りにくいじゃん?
まいっか。入ろう。
「じゃ」
今度こそ本当に部屋に入りました。
いつまでも立ってるわけにもいかないし、瑠椏さんも帰るだろうしね。
あー、なんかまだ眠い…
そして俺は、ベッドに倒れこんだ。
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