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猶予2
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走って向かった駅のホーム
そこにはいつものようにゆうが居た
「お、間に合った。遅れてきたら
どうしてやろうかと考えてた...ってうわ」
走って向かった勢いそのまま
堪えきれずにゆうに抱きついた
「結城さーん。朝の駅で何してるんですかー。大丈夫ですかー。」
ぎゅうぎゅうと抱きつく俺の背中を
大きな大好きな手のひらがぽんぽんと
なだめるようにリズムをとる
くすくすと笑う女子高生の声に気付き
はっとゆうから離れる
「―――っオハヨウゴザイマス」
「はいおはよう。で、目は覚めた?俺にはお前が死んだ記憶も俺が怪我した記憶もないんだけど。」
「よかった。よかったよー。ゆうと会えなかったの。あー怖かった。夢でよかった」
「お前さー俺が死んだらどーすんの?生きてけねーじゃん。俺が死んでも、ちゃんと生きろよ?忘れていいから。」
「何言ってんの!ゆうは死なないし!忘れろとかわかんない!忘れないし!」
「...そ。んでレポートは忘れてないの?」
「レポート?なんの?」
「は?お前まだ寝ぼけてんの?2限の武田センセーのレポートだよ。」
「え?それもう出したじゃん。結構前に...んー、2しゅうかん、くらい、ま、え...」
「何言ってんの?提出今日だろ?ちゃんと日付見ろよ。」
言われて見た日付は 7/17
俺がゆうとデートしてたのは7/31
それはつまり、2週間前
俺が、死ぬ、2週間前
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