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その頃悪魔側は 【2トップ視点】
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「……あら?」
きっと、これは鬼側の征ちゃんも感じてそうな気配。
まさか、あの山に別の気配……しかも、何かアタシ達が知ってそうな気配だなんて。
「どうしたの?レオ姉」
「ちょっと和成ちゃん呼んできて頂戴、小太郎」
「えー!?何で」
「ちょっと確かめたい事があるからよ!」
「はいはーい、呼ばれなくてもここにいるよーん。どしたの実渕サン」
秀徳の領主、和成ちゃんが来ていた。
「ねえ、貴方のその目でちょっとあの山を見て頂戴」
「えー?あの忌子の山ッスか?何かあった?」
「いいから!」
文句を言いながらも、和成ちゃんが山を覗くと目を見開いた
「え、ちょ、
テッちゃん!?」
やっぱり、とアタシはため息を吐いた。
鬼と悪魔は対立しているけど、テッちゃんとか"誠凛"領域だけは別。
トップだって誠凛領域の子達、全員探してるしね。
あそこは鬼も悪魔も関係ないわ。少なくとも、アタシ達悪魔にとってはね。
「何でテッちゃんが忌子の山に居んの!?え、でも何か人間っぽいんだけど!」
「人間っぽい?どういう事?」
「だって、鬼の角も長い髪もないッスもん!えー!?」
鬼じゃない、テッちゃん……。
どういう事かしら。
「トップに報告するの?レオ姉」
「そうねえ……」
まだ不確定だし、……それに、トップの元には
「あー、止めた方がいいよ。あそこには氷室サンがいるっしょ」
そう、タツヤちゃん。あの子の義弟が、"誠凛領域の領主"タイガちゃん。
テッちゃんかどうかも分からないのに、テッちゃんがいたなんて知らせたら
「氷室サン、多分テッちゃんに火神の事問い詰めに行くと思うし」
タツヤちゃんなら、きっと問答無用で暴力沙汰よね……。
アタシ達悪魔は、自分から人を襲ってはいけないのが掟。
「いい?絶対にこの事をアタシ達以外に話したらダメよ!
万が一、タツヤちゃんに伝わったらマズイ事になるわ」
「はーい」「りょうかーい」
これでひとまず安心ね……。後で、山の方に誰か派遣するとして……
「あ、そういえば」
「なぁに、小太郎」
「さっき桐皇領域で、若松と青峰が戦闘中だったよ」
「もっと早く言いなさいよこのバカあああああ!!!!!!」
「いたっ!?酷いよレオ姉!!!」
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