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二人な訳 【陽泉領主視点】
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俺達はいきなり黒子くんに部屋から追い出された。鬼の得意な他人を操る能力で。
「どういう事だい?」
俺が聞くと、黒子くんは笑った。
「二人を閉じ込めたんです」
「そうじゃない」
「……どうして、二人なのか、でしょう?」
俺は頷いた。何故高尾くんなのか。
「貴方方悪魔は、大体が綺麗な容姿であることが第一でしょう?鬼はそうではないけれど。
うちの子、綺麗に育ったと思いませんか?優しくて、綺麗に」
「……そうだね」
確かに、清志は美しい。そこらの悪魔ですら惹きつける程には。
「だから、忌子と呼ばれるきっかけになった高尾くんも緑間くんをも惹かれたんです。自覚してないのは予想外でしたが」
「は?」
「つまり、彼等は数回しか清志くんを見たことがありません。いきなり綺麗な悪魔ですよ?ほら、一目惚れです」
「ちょ、それ間違ってたらどうするの!?」
実渕さんも言う。うん、俺もそれは暴論だと思うよ。
「……ボクは悪魔じゃありませんが、高尾くんは清志くんに悪い感情は持ってませんよ。むしろ、好印象なので無理に忌子だからと戒めているんです」
「……ホント、悪魔じゃないのにどうして分かるんだい?」
黒子くんは、笑って言った。
「ボクが、元々人間だからじゃないですか?鬼は人の気持ちに疎いですから」
「へえ……」
「人間、もいいかもしれないわね」
「狩ってくる人間は怖いですけどね」
「そうね」
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