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私×大企業
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《アルバイト受諾につきましては、本社までお越しいただき改めて説明、確認させていただいてからご同意を伺わせていただきます。少しでもご興味が湧きましたらお越しいただければ幸いです。》
メールに返信し、日程を決めた。
今日はその当日。
…久しぶりに外に出た……。
出かけようとしたら大家さんがフラフラしていた私に病院行ってこいって一万円くれた。
ごめん大家さんタクシー代に使いました。
株式会社間式。
主に薬品の開発、研究をしている大企業。
いくら引きニートでも間式くらいは知ってる。それくらいの大企業だ。
自動ドアをくぐると広くて綺麗なエントランス。
数十メートル先に受付のお姉さんが微笑んでいた。
こんなボサボサロンゲの汚いやつが来ていいのか、ここ……。
「こんにちは。本日のご用件はどのようなものでしょうか?」
「こ、こんにちは…。えっと、アルバイトのお話で来ま、伺いました……。」
「かしこまりました。あちらでおかけになってお待ちくださいませ。担当者をお呼び致します。」
言われたとおりにソファーに座る。
うわっ、もふってした。もふって。
このエントランスだけでいくらかかってんのかな……。
「こんにちは。」
ぼんやりと周りを見ていると耳当たりのいい挨拶が聞こえた。
声の方を向くと爽やかに微笑んだイケメンがいた。
年齢は、20代後半くらいかな。
「館上左々様ですね。お待ちしておりました。私、間式 千景と申します。」
すっ、と出された名刺を受け取る。
まじき、ちかげ。
株式会社間式CEO、兼開発主任。
「しーいーおー!?」
「大したことではありませんよ。さあ、こんなところではまともな話も出来ませんから、どうぞこちらへ。」
▽
案内されるがままについていくと、これまたキレイな部屋に通された。恐らく応接室だろう。
ソファーはまたもふっとする。
「さて……では早速本題に入りましょうか。」
「はあ……」
「初めにお伝えしておきます。この話を聞いたあとに断っていただくことは結構です。ただし、薬や社内を御案内することは館上さんがご協力して頂けると同意していただいてからです。」
「はあ。」
私同じ返事しかしてないぞ。
間式さんは構わずアルバイトの内容について話し続けた。
「今回お願いしたいのは、ある薬品のモニターです。飲んだ直後の人体への作用、その後の効果を最終チェックさせていただきますので、朝昼晩の様子のビデオ撮影と定期健診、アンケートをしていただきます。こちらの期間は薬の反応次第ですので、今現在明確な回答は出来かねます。…ここまでで何かご不明な点はございますか?」
「いえ。」
「それでは、次に報酬について説明させていただきます。一生のサポート、ということはご存知かと思いますが、具体的に申しますと館上さんの今後の金銭の全面的支援になります。御自由においくらでも御利用下さい。当社が負担いたします。勿論、今回サンプルの被検体となって頂ければのお話ですが。」
「えっと、好きなだけって…使える条件とかないんですか?」
「ございません。海外旅行へ行かれようと、ブランド物を大人買いしようと、高層マンションのワンフロアを独り占めしようと、風俗へ注ぎ込もうと館上さんの御自由に。館上さんがお亡くなりになるまで支援させていただきます。それほどのリスクがあるため当然の報酬です。」
「はあ…」
「さて、ほかに御質問は?」
「いえ、特には」
「かしこまりました。それでは、急かすようで申し訳ございませんがご決断をお願いします。」
「えっと…15分ください」
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