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俺×ストーカー
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どうやら例のストーカーさんは穏便な方らしく、向こうから俺への接触はラブレターだけだった。
一日一通、宛名だけの封筒の中身は好きです。それだけのラブレター。
たしかに不気味ではあるけど俺はもちろん童島くんにも実害はない。
今まで感じていた視線も以前と変わりない。
そう思った矢先のことだった。
ラブレターが3週間分溜まった頃、どうやら反応がないことがお気に召さなかったのかとうとう俺に近づいてきたのだ。
いや、本当はずっと近くにいたのかもしれない。
夜、翌日回収のゴミを忘れないようにと玄関先に出しておくのが習慣で、その日もその通りにしていた。
次の日の朝出かけようと玄関を開け、鍵がかかったことを確認する。
振り返って、何か違和感を感じた。床が変わったわけでも、壁が塗り替えられたわけでもない。俺が私に戻ったわけでもない。
「あれ…………あっ」
ゴミがない。
気づいた途端嫌な汗がどっと溢れた。
急いで降りて、回収場所を確認すると、確かに、俺のゴミが所定の位置に置かれていた。
とてつもない気色悪さと、嫌な予感がした。
ストーカーがぺったりと背中にくっついているような、嫌な予感。
ホラー映画を見ている時の、主人公の後ろに亡霊が突っ立っているような。
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