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俺×名前
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「たちがみさん、たちがみさん。」
「ん?なに、的井くん。」
「……………。」
最近的井くんとのやりとりにこんなことが増えている。
的井くんが呼ぶのに、返事をするとむすっとして黙り込む。
結構可愛いんだけど、何が原因なのかわからないから対処のしようがない。
「……的井くん?」
「やだ。」
「え?」
「的井って呼ばないでよお。」
「えっ?」
むすっ、とした顔はそのままにくっついてくる。今では普通にしていたのに。
そういや彼は俺の部屋に転がり込んでいるけどご両親は心配してるんでなかろうか。
「的井くん、君家は平気なの?」
「話そらさないでよぉ!たちがみさんの鈍感!」
「え、ごめん………鈍感?」
ぷいっ、と目線をそらすが離れるつもりはないらしい。
なんだろう、なにか忘れてることでもあったっけな。
記念日、ってまだずっと先だし、今日の日付的になにもイベントはないし……………。
あっ。
「的井くん、的井くん。」
「……………。」
おや、もう一切こっちの呼びかけには答えないつもりらしい。
離れないけど。
耳元に唇を寄せておそらく彼が求めていた言葉を紡ぐ。彼はいろいろぶっ飛んだところがあるけど、まあ根っこはピュアらしい。
「月秋、」
「!!!!」
途端に頬も耳も真っ赤になった的井くん。
バッとこっちを見た目はいつもは眠そうなのに、今はこれでもかと見開かれている。しかもちょっと潤んでてそそる。
新鮮な表情にニヤニヤとしていると、恥ずかしそうに俯いたあと、ちらりとこちらを伺って、嬉しそうにはにかんだ。
まあこのあと勢いに任せてヤったのはお察しの通りである。
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