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俺×童島くんとデート
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心地いい風が髪をなびかせる。
待ち合わせの駅前、木陰で座っているとチラチラと視線を感じる。
老若男女、構わずだ。
目が合った人に少し笑いかけると、顔を赤くして去ってしまう。
まったく間式のあの薬の効果は絶大だ。
弱まる素振りをちらりとも見せない。
休日の人の多い駅前、誰を待っているのかと言えば童島くんである。
家にはいっつも的井くんがいるから、二人きりになれないと拗ねていた童島くんを誘ったわけである。
ちなみにプランは映画鑑賞。その後ゲーセン行ってブラブラ、である。
「ねえ、君!」
「はい、なにか?」
「芸能界とか、興味無い?」
またか。
これで三人目だ。
どうしてこう芸能関係者がうろついてるんだろう。
興味があるかないか、と言わわれればあるけれど、間式さんからあまり表舞台には出ないようにと警告されている。
俺としても身内バレはしたくない。
エロホモ生活が台無しになってしまう。
「いや、ちょっとそういうのは………」
「えー?!君なら絶対売れるよ!話だけでもさ、ね!?」
「離れろよ、クソ野郎。」
ヒヤリとした言葉が投げつけられる。
スカウトマンの後ろに目をやると、童島くんがスカウトマンを睨みつけていた。
これが殺気か……。
「離れろってのが聞こえねーのか、オイコラァ! 」
「ひっ」
スカウトマンはそそくさと去ってしまった。
苦笑いをこぼしながら童島くんを見るが、彼はスカウトマンの背中をじっと睨んでいた。
「可愛い顔が台無しだよ、童島くん」
「か、かわっ!?館上さんが絡まれてたから……!」
「ありがとう。さ、行こっか」
数歩歩いて催促するように後ろを見る。
童島くんは頬を赤くしながら、俺を睨んでいた。
今もさっきも睨んでるのに、こんなに違うのはなんでだろうね。
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