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アップルと手を繋ぐ
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「んじゃー今日はどれにしようかなーっと!」
のんきに鼻歌を奏でながらレッスン内容を吟味する杏樹に対し、伊予の心情は穏やかではなかった。
どうしようてかどうすればいいキス?キスとかきたらどうしよう?杏樹とチューなんて考えられない厭じゃないむしろ嬉しいか持って何考えているんだろうか!それ以前に抱きしめるとかこられても全力で困る普通でいられる気がしないぷっつんしちゃわない自信もない帰りたいどうしてこんなに帰りたいんだろうとにかく帰ってお風呂に入って眠りたい
呼吸困難寸前に陥った伊予。
杏樹は顔をあげてにんまり無邪気に笑いかけた。
「んじゃーとりあえず手つないどくか!んっ!」
小さな手のひらを突き付けてくる杏樹を茫然と見つめる。動くことはできない。
呆然とする伊予に痺れを切らし、強引に手を繋いだ。
温かい。子供体温なのだろうがそれとは違う感情的な意味で温かみを感じる。
ぽーっと杏樹のぬくもりに癒された伊予はちらりと顔を上げる。
杏樹は顔を真っ赤にしてぷるぷる震えている。えっと驚いた伊予を突き飛ばし、杏樹はベッドに顔をうずめた。
「うがああああああ!!こんなぐらいで躓いてたら駄目だっつーのおれ!」
ばたばたと足をベッドにたたきつける杏樹に、伊予は何ともいえず背中を向けて暴れる心臓を抑えた。
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