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アップルを抱きしめる
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「んじゃ、伊予どうぞー!」
「…あっえっと、本当にやるの?」
作戦本部に任命された杏樹の部屋で膝を突き合わせて座っていた。
杏樹はうっすらと顔を赤らめながらも笑顔で腕を広げている。
その表情からはよこしまな意図が読み取れないので、伊予は更に躊躇う。
二人乗りで事故にあったというのにめげず引っ張ってこられたと思えば
「うし俺を抱きしめろ!」
家の人が聞いていたら誤解以外しようのない命令をされた。
杏樹の両親がいなくて本当によかったと思う。
現実逃避ぎみにぼんやりする伊予へ、杏樹は拗ねた表情をしてみせる。頬を思いっきり膨らませると赤く熟れたリンゴみたいだ。
「なにしてんだよ!早くしろよ恥ずかしいな!」
「恥ずかしいならやらなくてもいいんじゃないかな…」
「恥ずかしいからやるんだろ!」
なんだか趣旨がずれてきてる気がする。
口にしたらぼこぼこに殴られそうなので言わない。とっととしろよ!とせかしてくる杏樹にあきらめ、言うとおりにしてやることにする。
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