アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
アップルにあーん2
-
「んじゃー次は伊予の番な!」
はいっと背筋を丸めた杏樹に、はっ?と目を丸くする。
数秒間をおいて
「っそそそそそんなこと、でっできない…!」
「いーからやれよ!腹減った!」
はやく!急かしてくる杏樹に伊予は世界の終わりを感じた。
まさか、こんな公衆の面前で、あーんという、難易度の高いものを求められるとは。せめて二人きりなら何とか乗り越えられたかもしれない。
教師の目が痛すぎて血が滲みそうだ。
意を決してカレーライスをすくい、スプーンを握る。
受け入れ態勢が整った杏樹に恐る恐る差し出していく。
だが進むにつれ耐えがたい熱が襲ってくる。やがてそれは指先にまで伝染し震えになる。
教室の床にカレーライスをこぼしながらついに杏樹の口の前へとたどり着く。
「っやっぱり無理だっ!」
強引に突っ込まれたスプーンからはカレーライスが杏樹を襲った。
「い゛っつ!!!!!!」
杏樹の喉の奥に先が三つに割れたスプーンの先が刺さる。
そしてこぼした熱々カレーライスは彼の首筋をつたった。
思いっきり杏樹がむせ返っているが、気にしていられる余裕はなかった。
こみ上げてくる顔の熱に何も言えなくなった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
23 / 31