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息を落ち着かせ、平常心に戻す
そこで一つ疑問だったことを思い出した
「そういえば、最初出会った時になんでわざわざ性格を偽装したんだ?」
「ん?…あぁ。だって最初に出会って本性見せたらゆーま怖がって逃げちゃうでしょ?
だからまず、俺は貧弱で優しそうな雰囲気と性格をつくってゆーまを安心させる。
それからどんどん逃げ道をなくしていって最後、追い詰めたら本性を明かそうかなって思って。
まぁ、途中アクシデントがあって失敗しちゃったけど
…。いい意味で」
スラスラとその理由を語るトト。平然と、あたかもそれが当たり前だというように…
ほうほう。そうゆうことだったのか
「つまり、すべて策略だったと?」
「ピンポーン♪正解っ!」
彼はお茶目な笑顔で親指だけ立てた手を片方グッ!と俺に向けてきた。
(彼の策略に俺はまんまと嵌ってしまったわけか…)
やってしまったと頭を抱え込む。何であの時面倒くさかったからってあの路地を通っていったんだろう。
そうすれば俺は…。
だが何度後悔しても遅い
彼を目覚めさせてしまった以上、責任は俺にある
(このトラブルメーカーを俺は受け入れるしかないんだ)
(それに郷田はトトがボコボコにしてしまった…。郷田がやられたって噂が広まったら、もしかして俺のところに族の仲間が来ちゃったりするのか…?)
そう思うとゾッとした。半殺しなんて生半可なものじゃない…本当に殺されるかも…怖くなって手が震える
「大丈夫だよ、ゆーま。」
頭を抱え込んでいた俺の横をトトの顔が覗き込み、震えている俺の片手を優しく握る
まるで俺の考えていることが分かっているかのように
彼の顔はニッコリと笑っているが、どこか不気味で何かがおかしい
「もうゆーまに辛い思いはさせない。奴らが来たら、また俺がそいつらを懲らしめてあげる。
だから安心して?
今日は怪我したんだから安静にしなきゃダメだよ。ほら、早く部屋着に着替えて寝よう」
そうやってトトは俺を急かし部屋着に着替えさせた。
布団に寝かせそして仰向けに寝ている俺の隣にトトが横たわる。
どうやら一緒に寝るらしい…俺より先にスヤスヤと眠ってしまった
(なんだかこの先、嫌な予感しかしないんですけど…)
そう不安に思いながらも身体中痛くてどうにもならない。
寝る以外に方法がない俺は、明日の学校のため体力を回復できますようにと祈りをこめながら瞼を閉じ眠りについた
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