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箕輪さんたちに連行されて着いた先は学校の倉庫より2倍近く広い廃屋の倉庫
錆び付いている錠前の扉を箕輪さんが持っていた鍵で開ける
ギィィィィ…と古びた音が鳴る。
完全に開けきった扉の先にはなにもないまるで喧嘩をするために用意された空間だった
中に入るとすこし埃くさい。床にはだいぶ前に染み付いた血の跡のようなものがあちこちに広がっていた
「ここは俺たちの族がよく喧嘩で利用している倉庫でな、今日は許可をもらって貸し切りにしてもらったんだ。…堺、お前を潰すためにな」
ガシャンッ!と扉を閉める音が聞こえた。後ろを振り向くと扉が閉まっていてその前には四人の不良がいて出入り口を塞いでいた
「さぁ、逃げ場はもうねぇ…。
覚悟は出来てるんだろうな?」
鋭く射抜く目にブワッと寒気が走った。足が震える
歯がガチガチと鳴って止まらない
「うん。いつでも掛かって来なよ」
トトと箕輪さんが倉庫の中心で向かい合わせにして立った
俺はトトの後ろで見守っている
その3人を大きく囲むように不良集団が周りにいて、中心にいる2人のことをみていた
「じゃあ…いくぜ」
箕輪さんはグッと低い姿勢になった。
その瞬間急にダッシュしてトトの顔面に一発いれようと拳を奮う
当然トトはそれを避ける。箕輪さんから連続的に繰り出される攻撃を彼は避け続ける
「へぇ。大口を叩くだけはあるじゃねぇか…」
箕輪さんはそう言って体制を屈め下蹴りでトトの足をとろうとする
「そりゃどーも」
トトはジャンプして回避する。
「やれぇっ!やっちまってください箕輪さんっ!」
「こんなチビ箕輪さんの相手じゃありませんっ!」
と周りにいる不良たちがヤジをいれてきた。静かだった空間がどんどん騒がしくなっていく
タイマンが始まって数分、まだどちらも攻撃があたっていない
いや、というかトトが全然攻撃をしてない。ただ箕輪さんの攻撃をかわしているだけ…なんでだ?
(まさか何か企んでいる、とか…?)
「ハッ!俺の攻撃を避けるので精一杯か?」
「…」
無言のトトに箕輪さんは悪どい笑みを浮かべる。素早くトトに急接近し後ろ蹴りで胸元を当てる
だがその攻撃を若干いなしたトトはあまりダメージがなくよろけるだけ
その隙を狙っていたかのように周りにいた不良の一人が箕輪さんにバットを投げ渡した
綺麗にそれを受け取った箕輪さんは、よろけバランスを崩したトトの頭部をバットで殴った
「っ!!トト!!」
ポタポタとトトの額から血が流れる
「いいか?クソガキ、年上に喧嘩を売るっていうことはこうゆう意味だ。
これ以上減らず口叩くんじゃねぇ、分かったか?」
ブラブラとバットを振り回しながら箕輪さんはトトを睨みつける。
立ったまま俯き片手で頭を抑えるトトは何も言わない。俺はそれに青ざめる。そして彼を庇い前に出た
「み、箕輪さん!これはあまりにも酷すぎますっ…やりすぎです!」
「は?何言ってんだ堺。お前は郷田さんにその何倍もの傷を与えたんだぞ
元はと言えば俺たちの恨みをかったお前のせいだろうが」
ぐっと押し黙る。何も言えない自分に嫌気がする
「ねぇ…。それ、ゆーまのせいじゃないよ?」
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