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「はっ?」
その声に呆然とする箕輪さん
俯いていたトトが顔を上げる。
「それ、俺がやったんだよ」
ニィッ と笑う顔はどこか楽しそうで箕輪さんを嘲笑っているかのよう
周りにいた不良たちも彼の言葉にヤジをやめて静かになる
「…それはどうゆうことだ…」
低くドスの入った箕輪さんの声が静かな空間に響く
「だーかーら、ゆーまがやったんじゃなくて俺がやったの。ゆーまはただあいつに殴られていただけ…
案外楽しかったよ?あいつ意外に痛がるしさ、その表情と言ったら」
クツクツと笑うトト。そのセリフはまるでわざと箕輪さん達を煽っているようにみえる
「てめぇ…よくもっ!!」
箕輪さんは持っていたバットをもう一度振り上げる。
だがそれをトトはあっさりと手で受け止めてしまう
「…もうそれ、飽きたよ」
急に真顔になったトトはそのバットをいとも簡単に握りつぶす
「!?」
そしてそのバットを箕輪さんの手から抜き取り地面に投げつける。
カランカランと軽快な音が鳴った
俺の足元に転がったバットはトトの握った部分だけ細くなり手の跡が残っている
箕輪さんの顔を覗き込んだトトは目を見開き、彼を見つめる。口元はわずかに弧を描いた
その表情は狂気に包まれている
「ねぇ…次は何してくれるの?
どうやって俺を陥れてくれるの?
ほら、俺はそのカタキだよ?もっと楽しませてよ」
「っ、近づくんじゃねぇ…!!」
少し焦った声を出す箕輪さんはトトを思いっきり殴る
そして一気に彼と距離を置いた。
「……クククッ…ふははっ…
あはははっ!!」
するとトトはお腹を抱えて笑い始めた。何がおかしいのか俺には全く理解ができない
不良たちは狂ったように笑う少年をただ呆然と見つめる
「ははっ……はぁーー面白い。お前らの怯える表情を見るのは」
ゾクゾクとした嫌な予感に身体が震えた
危ない。俺の中の警鐘が鳴り続ける
「さて、お遊びもこのくらいにしてさっさと賭けを終わらせますか」
彼は流れている血を自分のTシャツで拭う。
彼の血はいつの間にか止まっていた
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