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「うーん…」
放課後、家に帰った俺は部屋着に着替えリビングの床に座りテーブルの上で頬杖をつき考えている
なんていうか…トトがいないと気が抜ける。いつも何しでかすかわからなくて警戒してたからな…
このままトトを一人で管理するのは、はっきりいってキツい。浅見さんの学校だったらもう少し楽にできるのかもしれない
(なんてったって人形のための学校だからな…)
でも俺はどうする。今の高校に在校して約1年半。友達もできて慣れてきたというのにまた一からやり直すのも気が進まない
それに有村と離れるのも心苦しい。学校で一番仲が良かったからな
だがこの高校にいる限りトトを完全に見張れないしもし事件が起きてからじゃ遅い
「それじゃあ答えは一つじゃないか…」
俺は立ち上がり部屋に転がっているスクールバックを拾い中にある携帯を取り出す
電話帳を立ち上げまずは親に電話をかける
「もしもし、母さん?悠馬だけど」
母親は専業主婦をやっているからすぐに出てくれた
学校のことを話すと母親も浅見さん関係の人から電話があって説得されていたらしい
父親にも承諾をもらっていて後は俺がいいと言えば転校してもいいということだった
上手くいきすぎてるけど、親がいいと言ってくれているんだから大丈夫なんだろう
(あとは…)
電話を切り今度は"有村" という文字を探す
タップして有村に電話をかけた。コール音が何回か続く
「はいっ!もっしもーし!!」
有村の元気な声が耳元で響く
「もしもし?有村?」
「おっ!悠馬からかけてくるなんて久しぶりだな
なになに、さっき別れたばっかなのにもう俺に会いたくなっちゃった?」
ププっと笑う声に思わず苦笑してしまう。こいつのテンションってなんでこうもハイテンションなんだよ
まぁこのテンションに何度か助けられた時があったな
「…なぁ。いきなりだけど俺さ…もしかしたら学校辞めるかもしんない」
「………は?何言ってんの??」
「俺、この学校やめて他の学校に転校するかもしれないってこと」
「え、ちょ…嘘だよな?今6月だし全然エイプリルフールじゃないよ」
さすがにいきなりだけにあって有村の声は戸惑っていた
「嘘じゃない。いつ行くかはまだ言えないけど、有村とは仲良かったし事前に言っておこうと思ってさ」
そう言うと有村は黙り込んでしまった。
「……そうなんだ…。悠馬とは卒業まで一緒に入れると思ってたからなんか、戸惑うな…」
わははっといつもの笑い声だが元気がなく掠れている
「いきなりこんなこと言ってごめん。」
「いやいや。事情があるんじゃしょうがないだろ
あっ!母ちゃんが呼んでるから電話切るな。じゃあな」
「…おう。また明日」
ピッと電話を切る。
(あいつ、意外に悲しんでたな…)
そりゃそうか。1年半あいつと結構馬鹿騒ぎしてたし
(明日、久しぶりに放課後有村と遊ぶか)
トトを預けられるのは1日2日。明日の夜にでも迎えに行けば間に合うだろう
トトが戻ってきたらまた大変になりそうだから、ゆっくり遊べるのも明日だけだ
(浅見さんには明日連絡しよう)
そう思った俺はLINEを開きで有村に遊ぶ約束を取り付けた
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