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「やぁ、堺くん。答えは出たかな?」
携帯から低く心地いい声が聞こえる
「はい。俺、浅見さんの学校に通います」
耳の向こうでフッと笑う声がした。それは彼にとって都合のいい回答だからに違いない
「君ならそう決断すると思っていた。
歓迎するよ堺 悠馬くん」
その後、浅見さんに指定の場所にくるように言われ そこで車を待つ
数分で車は到着した。来るのがこんなにも早いってことは俺が返事するまでどこかで車が待機していたのかもしれない
ドアが開き、そこから初老の執事らしき男が出てきた
「あなたが堺様ですね?私は陽一坊ちゃんの執事をし
ております佐藤と申します。
陽一坊ちゃんが家でお待ちです。どうぞ車にお乗りください」
そういって佐藤さんは後部座席のドアを開ける。俺はそれに乗り込みドアが閉められる
30分くらい経つと現れたのは白い壁に囲まれた大きなお屋敷。ここに浅見さんたちがいるのか
お屋敷の扉の側に止まると車のドアが開けられる
外に出るとここがどれだけ広い所か分かる。
「こちらでございます」
佐藤さんはお屋敷のドアを開け俺に入るよう促す
屋敷に入るとそこは広い居間があって床は大理石、その上に絨毯がひかれてある。中央に大きな階段が存在し天井は高く大きなシャンデリアが吊り下げられている
(浅見さんはどんだけお金持ちなんだ…)
呆然と見ていると前にいた佐藤さんが歩き出す。
俺は慌てて追いかける
中央にあった階段を登り通路を通っていく
廊下にはいくつか扉があってその全てが客間らしい。
一番端の扉の前に佐藤さんが立つ。一見どれも同じように見える扉だがその一つ一つのデザインは微妙に違っている
佐藤さんはその扉をコンコンとノックする
「坊ちゃん。堺様をお連れいたしました」
「あぁ、入れ」
その声が聞こえた後、扉を開ける。
「待っていたよ堺くん。さぁ、ここに座って」
いたのは浅見さんだけでトトとロアくんはいなかった。辺りを見回しながらソファーに座る
浅見さんはその向かい側に座った
ここはどうやら書斎みたいだ。本がずらりと本棚に入っている
「あの…トトは?」
「今は君と2人で話がしたいから隣の部屋でロアと一緒に待機させている」
「話…ですか」
「あぁ。昨日少しだけ話したが人形についてだ
堺くんは彼らについてほとんど無知に近い。だからその詳細を君に教えようと思ってな」
それを聞いて俺は膝に置いてある手を強く握る
(トトについて詳しく知れる…)
浅見さんは前乗りになり手を前で組んだ。
「まず彼らは俺たち人間に殆ど近い。むしろ人間だって言えるくらいに。
ちゃんと内臓もあるし知識だって備わっている。だがその運動神経は人間の域をはるかに超えている」
「それは俺も何度か見ました。トトのやつ瞬間移動みたいに走るのが速かったり、金属とか簡単に握りつぶしたり…とにかくすごかったです」
「そうか。ではなぜ彼らが人形と呼ばれているのかは知っているか?」
「いえ、知りません」
「それは彼らが1人の人形師によって作られた人造人間だからだ」
「じん…ぞう?」
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