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「……なるほどな。
それはトトの言う通り、彼に刑罰は下らない。
刑罰はトトを虐めた側が負うことになるだろう」
陽さんは鞄からノートを取り出し何かを書き始めた。
綺麗な字で書かれたその内容を俺は読む
「まずこの学校にはドールを縛り付けるための規則がある」
スラスラとノートに書き込みながら陽さんは喋る
そこに書かれていた内容はこうだ。
"第1カ条"
人形は人間に危害を与えてはならない。
"第2か条"
人形同士の無闇な戦闘を禁ずる。だが、それが正当防衛だった者の場合はこの条約を無効とする
"第3か条"
学校の校舎または学校の所有物を破壊することは器物破損とみなし、破った者にはそれ相応の厳罰を下す
「他にも条約があるんだけど主な規則は、ざっとこんな感じ。
ドールには転入初日、この学校の条約を全て暗記させられるはずだ
トトもそれを全て覚えた上で喧嘩したんだろうな。」
「なっ……」
ということは、トトはわざわざリンチされるために転入初日からあんな演技をして
条約を全て覚えた後に自分の企てた行動を起こしたと
それも相手に全て罪をなすり付ける形で……
(アイツ、どんだけずる賢いんだよ…)
「あぁ、頭がいたい……」
頭を抱えて俯く
これで何度目だろうか
あのお転婆な悪魔っ子をどうすればいいのか分からない
その様子を見た陽さんは同情するかのように俺の肩にポンッと手を置いた
「まぁ、そう悩むな。確かトトは2人の人形を気絶させたんだよな?
だったら、その行動はもうそろそろ無くなるんじゃないか?」
「え……。」
その信じられない言葉に俺はバッと顔を上げ、陽さんを見つめた
「それ、どうゆうことですか?」
「聞きたい?」と陽さんは怪しく笑い、俺はゴクリと生唾を飲み込みうんうんと頷いた
「人形はね、
力のある人形を壊せば壊すほど
成長するんだよ」
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