アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ーーー
-
ーーーーーー
ここはとある講堂…………。
蝋燭が灯され、部屋は暗くオレンジ色に怪しく光る
わずかに埃が被っていてそこはまさしく幽霊が住まう講堂のようだ…………
長い食台には彫刻に掘られた木の椅子がいくつも並べられている
そこには8人の人形が座って食事をとっていた
ーーーー♪
ーーーーーーーー♪
ーーーーーー♪ーーーーー♪
どこかで古びたオルゴールが音を奏でる
その中の一人が、ピタリと食事を止めた
『104番が現れたよ……』
『『!!』』
その言葉にみんなが一斉に食事を止めた
いきなりシン……と静かになった講堂
『……とうとう現れちゃったか。あの人より、上の番号が』
ゆったりとした口調の人形がやれやれと両手を挙げる
『僕の下っ端人形が言ってたんだからこれは確実だね。』
『あらら、そりゃ大変だ』
そう2人で話していると
ガンッ!!
するといきなりナイフをテーブルに突き立てる人形が一人。
皆一斉に彼の方へ目を向ける
『ありえねぇ……。
…あの人より上の人形がいてたまるかよ』
その人形は急に立ち上がり、この講堂を後にしようとする
『あ、ちょっとどこに行くの』
引き止める手に彼はそれを振り払う
『決まってんだろ。今からその104番を俺がぶっ潰しに行くんだよ』
殺気を隠さずそのまま後にしようとする彼にーーー
『待って』
『っ!!』
最初に発言した人形が素早く彼の首を掴み、石畳みの床に叩きつけた
『っにすんだ……てめぇ!!』
床に叩きつけられた人形は思い切りその人形を睨みつける
『いくら人形悪魔シリーズ100番の君が行ったって無駄だよ。
目覚めたばかりの人形だったら勝算はあっただろうけど、彼は今成長してる。
104番の力量がどのくらいあるか分からない』
『だから、なんだって言うんだよっっ!!』
床に伏せられてる人形が バァンッ!!と人形が石畳みの床を拳で砕き割る
『成長してるって言ったってまだ1段階だけだろ!
それくらいなら完全、俺の方に勝算はある!!』
彼の叫ぶ声が講堂中に鳴り響いた
それに耳を塞ぎ、彼を抑えていた人形は深くため息をつく
『はぁ……。単細胞の君には、用心というものがないのかな?
なめてかかると今に痛い目にあうよ。
失敗しないっていう保証が君にあるの?』
グッと顔を歪める彼を大人しくさせた人形は抑えていた手を離し、立ち上がる
『これは僕がやる。
……手を下さずとも、104番が消えてくれるいい方法があるんだ』
彼はニヤリと怪しく笑う
『さぁ、始めよう。
全てはあの人のために……』
鳴り続けるオルゴール
ゆらゆらとオレンジ色に灯されたいくつもの蝋燭の中の一本が
静かに
消えた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
91 / 92