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交換条件を提示される
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放課後、図書室にて僕は江本に勉強を教えてもらうことにした。
江本は「勉強するなら拓真の家か俺の家の方がゆっくり時間を気にせずにできていいんじゃね!?」なんて言っていたが、コイツと一室で二人きりになったら何をされるかわかったもんじゃないので図書室にしろと強制したのだ。
「家がよかった...」
「まだ言ってるのか。 ほら、早く教えてくれ。 ここはどうやるんだ?」
「......ねえ、もしかしてタダで教えてもらえると思ってんの?」
突然、低い声で言ってくる江本。
聞いたことない声にびくりと体が震えた。
な、なんだ...?
コイツは何か企んでいるのか...?
「...何が望みだ」
言っておくがセクハラはやめろ。
僕がそう言うと、江本はさっきの低い声を出したのが嘘のようににこりと笑った。
「そんな身構えるなよ! 変な頼みはしないつもりだからさ!」
「説得力がないがな。 それで? 交換条件は何だ」
「それはな...
毎日俺に弁当を作って欲しいんだ」
弁当?
思わず拍子抜けする。
セクハラ的なことを提示してきた場合は江本の顔面をぶん殴って話はなかったことにして立ち去ろうと考えていたから尚更だ。
コイツにしては良心的な交換条件じゃないか。
「申し訳ないし、弁当の材料費は毎回払うぞ。 ただ、拓真の手料理が食べたいんだ。 この前食わせて貰ったアスパラベーコン超美味かったからな!」
正しくは"江本が僕から横取りしたアスパラベーコン"だがな。
「お前の好みは無視して作るがいいんだな?」
「勿論! 拓真の作った物なら全部食うし!!!」
拓真の作る弁当楽しみ〜!
だらしなく笑った顔でそう言う江本が少し可愛く見えた。
ダメだ。なんだか毒されてきている。
しっかりしろ僕。
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