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苦手な物を知られる
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「すまん拓真!! 紅茶なかった! コーヒーでもいいか?」
飲み物を取りに行った後、戻ってきた江本は申し訳なさそうに僕にそう言ってきた。
返答に困ったが、とりあえず、肯定の言葉を返すことにした。
「......あ、ああ」
「あ...ごめん、拓真...コーヒー苦手...?」
「...角砂糖を二十個とミルクも頼む」
「コーヒーめっちゃ苦手じゃん!!! そんなにも角砂糖入れたら溶けきれなくて底に溜まるぞ!!?」
「し、仕方ないだろう...! 苦い物は...苦手なんだ...」
恥ずかしい。
いつも平然としている僕が、よもやコーヒーも飲めない子供舌だということを知られたのがとんでもなく恥ずかしい。
大声で江本に訴えてから俯くと、江本はなにやらボソリと呟いた。
「なにそれ超可愛い.........」
「......は?」
「待っててくれ! 角砂糖二十とミルクな!」
「あっ...ああ......」
さっき、江本はなんて言っていたのだろう?
......まあいいか。
角砂糖二十個とミルクを用意してくれると言っていたしな。
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