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物を拾う
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「拓真!今日も可愛いなぁ!」
「学校でそういうのはやめろ。 あと引っ付くな」
むぎゅうと僕に遠慮なく引っ付いてくる江本を押しのけながら僕は本を読んでいた。
全く。
読書の邪魔で迷惑だ。
押しのけていると、チャイム音が教室に鳴り響く。
「あっ、やばっ、次の授業欠課になるとヤバいんだった! じゃな! マイハニー☆」
「さっさと行け」
つれないなぁ、マイハニーは! そんなところも大好きだぜ!!
なんて言葉を恥ずかしげもなく吐いて江本は走って去って行った。
走った拍子に、江本は何か手帳らしき物を落とす。
「おい、江本!」
落としたことを伝えようと呼びかけるが、江本は急いでいたため、それに反応しなかった。
世話が焼ける...。
仕方ない。
次に会うときまで僕が保管していよう。
...僕は江本には随分甘いな。
なんて思いながら江本が落とした物を拾い上げる。
しっかり見ていなかったから気づかなかったが、生徒手帳のようだ。
表には江本修哉という文字の判子と学年、組、番号の判子も押されている。
人の私物を見るのはよくないとわかってはいたが、なんとなく生徒手帳を捲ってみた。
その中には、
女の...写真......?
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