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不意打ちを食らう
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奢ってもらったというのに、お金を出した江本がアイスを食べず、僕だけ食べるというのは...なんとも、食べづらい。
うーん...そうだ。
「江本、一口どうだ?」
「え?」
「安心しろ。 僕はまだ口をつけていない」
「口をつけてた方が俺としては喜ばしいぞ!」
「歪みないなお前は...。 それで、食べるのか? 食べないのか?」
「...じゃあ、一口貰う!」
「ああ、そうし...」
江本がアイスを食べると聞き、安心したそのとき。
視界が江本でいっぱいになった。
「ご馳走様」
してやったりとにんまり笑う江本の表情を見て、やっとキスされたことに気付いた僕は顔がみるみるうちに熱くなるのを感じた。
顔だけじゃない。
全身が熱い。
あと心臓がどくどく鳴りすぎて痛い。
「ばっ、なっ、なに、して、」
「あっ! た、拓真! アイスアイス!!」
「は?」
恥ずかしくて仕方なかった僕はアイスにまで気が回らなかったせいで、両手にあったはずのアイスはいつの間にか地面へ落ちていた。
溶けてべっしゃりと地面と同化し始めるアイス...。
「.........わ、悪かった拓真......買い直そうか...」
「......いや、大丈夫だ...」
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