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愛
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なんだかふわふわする。
そう感じた。
なんでだろう。
空飛んでるのかな?
それとも雲の上を歩いてるのかな?
なんだかすっごく気持ちいい。
あれ?あそこにいるのは…
「母さん?…母さん!!」
そしたら母さんはくるっと振り向いてすごく驚いた顔をした。
「友希?なんでここにいるの?」
覚えてないはずなのにすごく懐かしい気がして涙が浮かんだ。
「…………僕ね、友達と仲良くできないし咲希おばさんともうまくいかないし、僕じゃない子に心を乗っ取られたり、、、まぁ二重人格って言う奴らしいんだけど。それに耐えられなかったんだ。だから……屋上から飛び降りたの…………」
母さんは悲しいような困ったような険しい顔をして悩みこんでいた。
「友希…よく聞いて。友希は今すっごく辛いかもしれない。でもね?今友希が死んじゃったら咲希もお友達も悲しんで悔やんでしまうわ。だから今がどんなに辛くてどんなに前が暗くても、笑っていればいつか陽は昇るから諦めたら駄目。よく言うでしょ?諦めたらそこで試合終了って。だから笑って?そして元の世界に戻りなさい。
寂しいなら後少しはいてもいいから。ね?」
その言葉を聞いたら僕の中の、俺の中のいろんなものが消えていった。
「…………おかぁ…さん。おかあさぁぁぁぁん…!うわぁぁん…!いま、、まで…ずっと…!寂しくて……悲しくて…辛かった…お母さんを…恨んだこともあった……グズっ……ヒック……でも恨めなかった…から…!余計に辛かった…!今まで苦しかったよ…ぉぉお……!」
お母さんは何も言わず頷いて頭を撫でてくれた。とても懐かしい感じがした。
落ち着いてから今まであった事を報告して元に戻る頃になった。
「…………お母さん。……僕このままここにいたい。お母さんと一緒がいい。。。」
そしたら母さんは困ったような笑いを浮かべて
「友希。あなたはすごい子よ。やればできるし頑張る事もできる。人の心を考える事ができる。なんでそれができるかわかる?それはね、あなたが愛されてるから。人の為に頑張る事を、人の心を汲むことを、やる気を出すことをあなたは愛とともに教わったの。それが今はどうなっていようとその過去は変わらない。あなたは愛されてたし、今も愛されてる。これはとてもすごいことよ。自信をもって。だって貴方は私とあの人の息子だから。だからお母さんの意識が戻るまで頑張ってなさいね?すぐに戻るからね?
友希。愛してる...」
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