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恵まれている?
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「今の君は生きる目的がない。ただ生かされてるだけ。それは生きてるとは言わない。それは心臓を動かしているだけ。……君は恵まれている。それを知りなさい。」
僕が恵まれている…?
そんなわけ、、、ないだろ。。。?
「…………先生に僕の何がわかるの?」
「少なくとも君よりは君の事わかってるわ」
「…………ふざけるな!僕が恵まれている?そんなわけ…そんなわけない!
今まで僕がどれだけっ…どれだけ『普通』を求めたか…先生にわかる!?家に帰っても待っているのは暗闇と沈黙…誰かいても殴られるだけ…学校では昨日まで友達だったやつが急に離れていく。。。この気持ちが…わかる…?これが恵まれている?本当にそう言えるの?」
僕は犠牲者だ。
世界の統一を図るために世界に捨てられた犠牲者なんだ。
いつからかそう考えるようになった。
「…………君は恵まれているわ。少なくとも自分を犠牲者だと勘違いしているうちはね」
「なっ!?今の話聞いて…!」
「私の知り合いにねこんな子がいたの。
その子は男の子なんだけど背が低くて女顔だったからよくオカマって言われてたの。
でもその子は何も言わずそのノリにのってた。だから気づけなかった。
彼の叫びに…
その子はね家でも女みたいで気持ち悪いって親に言われてたみたいなの。
それも毎日。
おかしいと思わない?だってあんたらがそう生んだんじゃんって言ってやりたいくらい。
でも彼はこんな顔でごめんって謝ってた。
そして彼は……」
先生の目から涙がおちた。
「…………自殺ですか…?」
そんなに辛い事があったらそりゃ…ね…
でも先生は首を横に振った。
え?どーなったの?
「…彼は女になろうとしてるわ。でも女性恐怖症になっちゃったから。。。鏡をみるたび吐き気がするそうで…かわいそうに…」
「は?」
は?なにそれ?
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