アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
岩及 同居
-
岩泉side
及川と付き合い始めて4年、同居を始めて1年が過ぎようとしている。同居とは言うがお互い忙しく、及川は実業団、俺は大学生になったので、どっちかが家にいるとどちらかが家に居ない日が多い。
更に、最近バイトを始めたので、夜遅に帰ることが多く、及川と家で会うとしても朝のほんの数十分。
及川は表面上ではなんでもないような振りをしているが、本当は寂しいと思っているはずだ。
…まぁ何が言いたいかと言うと、2ヶ月していない。
俺が時間を作ってやれないことと、実業団での練習がハードらしく、疲労を浮かべて帰ってくる顔を見ると、どうしても休みの時位、体を労って欲しいと思う。だがさすがに、2ヶ月してないのは、まずい。色々まずい。
『…っはぁ…』
朝から何度目かのため息がでる。そのままスポーツドリンクを煽る。
『何?溜まってんの?』
『っ!?ぶふぉ!!』
飲んでいたスポーツドリンクを思わず吹き出す。思いがけない爆弾を投下した奴の名は花巻。
『あら、もしかして図星?』
『ゴホッ…別に。』
ニヤニヤしながらこちらに向ける視線を無視して、先程吹き出した液体を片付ける。
ついでに言うと、此処は大学の屋上である。此処からの景色を見ながら、及川手作りの弁当を食べるのが、岩泉にとって、密かに楽しみにしている時間である。
が、何故か同じ大学院生の花巻と松川が、岩泉の至福の時間を邪魔している状態である。松川が、
『おー、岩泉のその弁当、旨そうじゃん。』
『…俺作ってねぇからな。』
『一口くれ。』(ヒョイ
『あっ…お前な』
勝手に摘ままれて怒りが込み上げてくるが、素直に旨いと言われると怒りも鎮まるものである。出しかけた右手を膝に下ろした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 11