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欲と熱 06
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無言で見とれてたら、ふいっと視線を外された。
芦川さんはこの世の終わりみたいな暗い顔して、ずっとフローリング見てる。
「オレ、あの…ソファで寝る…から……。田宮くん、寝室のベッド使って……」
芦川さんは寝室らしきドアを指差しながらそう言って、逃げるように廊下の方へ一歩踏み出した。
えっ、ちょっと。
「和真」
「……!」
俺の言葉にハッとしたような顔をして、芦川さんの動きが止まった。
ソファから立ち上がって芦川さんに近付く。勝手にどっか行かないように、彼の細い手首を掴んだ。
「さっきは呼んでくれたじゃないすか」
「……」
「芦川さん……?」
下から覗きこんで、ぎょっとした。
芦川さんの目には涙が浮かんでたからだ。
とすんと肩に頭を乗せられた。視界が金色に埋まる。
うぉぉ…!風呂上がりの芦川さんめっちゃいい匂い…!
…いや今はそうじゃねーだろ俺!
とりあえず、そっと両腕を腰に回した。
うわ身体薄い。
「田宮くん…好き……」
「だからぁ、和真だって」
俺の肩が、芦川さんの髪から滴る水と涙で濡れてきた。
「……和真くん」
その一言。
たったそれだけで、ほわーっと胸の中があったかくなる。
「和真くん、オレ男だよ……」
「俺も男です」
「嫌じゃないの…?ふつーキモいって思――んっ…!」
少しだけ覗いた首にくらくらきてちゅっとキスする。
でもそれだけじゃ物足りなくて唇で優しくはむはむと食んだ。
芦川さんは小さく吐息を漏らしてる。
「かーわい……」
「あ…ちょっ!待って!待って!」
たまんなくなって手で芦川さんの背中を撫でて身体をまさぐったら、ばっと勢いよく突き離された。
やっべ。
俺完全に猿じゃん。
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