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欲と熱 08
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暗い寝室。
カーテンの隙間から淡い月明かりが差し込んでる。
「…和真くん。狭くない?」
「大丈夫っす」
本当は全然大丈夫じゃない。
俺は今、芦川さんと、芦川さんのベッドに一緒に……仲良く横たわってる。
やべぇ。
予想はしてたけど超良い匂いする。
このまま死ねそう。
心臓がばっくばっく轟音を立ててすげーうるさい。
「でもそんな端だと落ちちゃうよ。うちセミダブルだしもうちょいこっち寄って平気だから」
「あぁ、はい……なるほど……」
緊張しすぎて意味分からないこという俺に芦川さんはくすくす笑う。
芦川さんはご機嫌だ。
っていうのも、俺は「好きです」って言ったハイパー恥ずかしいあのときから、しどろもどろになってしまってまともに芦川さんの顔すら見れてないのだ。
完全に立場逆転。
数時間前までずびずび泣いてたのは嘘みたいに、今ではいつものカッコよくてイケメン全開の芦川さんだ。
「ねぇ和真くんこっち向いて…。寂しい…」
そーゆー声ずるい。
俺はロボットみたいにぎこちない動きで身体を反転させる。
ばふっと顔に衝撃。
――芦川さんが俺を抱き締めてる。
口に当たる硬い骨は多分鎖骨。
……初めて自分の身長を恨めしく思った。
「和真くん背いくつ?」
「…177」
「そっかあ」
「芦川さんこそいくつですか」
「んー…高3のときの測定は185?だったかなあー」
でっか。
22歳。年上。大学生。パツキン。イケメン。高身長。いい匂い。
うーんスペック高過ぎ……。
――ヴーッ…ヴーッ……
ベッドサイドで芦川さんのスマホが震えた。長さからして着信だ。
画面が点灯して眩しい。
「んー?店長?……ちょっとごめんね――もしもし?」
俺の抱擁を解いて、芦川さんは電話に出た。
肘をついて上半身だけ起こして喋ってる。
……無防備。
「はい…はい、今寝るとこで……あはは。……酔いすぎですよ……んっ――…あ、いえなんでも……」
腰に腕回して、芦川さんに後ろから覆い被さる。
スマホをあててない方の耳にそっと唇を寄せて、ふぅっと吐息を注ぐ。
「ふっ…!…あ、えっと……そうですね月曜に……ん、……あ、ははっ店長何言っ…て……あ…」
服の上から身体を触ってると芦川さんが振り返って俺を見つめる。
「だめ」って感じに口がぱくぱく動いてるけど、声が出てないので聞こえないことにした。
瞳がちょっと潤んでて可愛い。
腹側、緩いスウェットの隙間から手を差し込んだ。
それもこれも、芦川さんが色っぽすぎるせいだ……。
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