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彼氏と彼氏 01
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◆
なんかいい匂いがする。
甘いような爽やかなような落ち着く香り。
重いまぶたを持ち上げると、見たことない黒いシーツと黒い枕。
そして散らばった金髪が見えた。
黒と金って綺麗だなぁ……。
その金髪に顔を埋めてまた微睡む。いい匂いはここからしてるっぽい。
んーなんか、めちゃくちゃ幸せ……。
===
――……眩しい。
開いてない目に日光が当たってるっぽい。
寝返りを打って布団の中へ潜る。眠くてしょうがない。
今日確か土曜だよなぁ。
昨日バイトだったし、昨日……。
ガバッ
一気に意識がはっきりして飛び起きた。
知らない天井、見慣れない部屋。
夢じゃない。
「芦川さん……」
ベッドから出て、リビングに通じるドアを開ける。
ちょっと緊張した。
――芦川さんがマグカップ片手にスマホいじってる。あー、綺麗な横顔。
「……はよざいます」
声をかけると、俺に気付いた芦川さんが傍に来た。
彼のマグカップから紅茶の良い香りが漂う。
「おはよ和真くん。寝れた?」
「は、はい」
「ふふ、寝癖スゴいね」
ここ、って俺の頭をちょっと触ってふわふわ笑ってる芦川さん。
綺麗すぎ。幸せ。
まだ夢みてんじゃないかって気分。
「顔洗ってきてよ。パンでいい?」
「あ、あざます……」
またまともに喋れなくなってきた。
今日の芦川さんはゆるいUネックの黒いロンTとジーパン。耳にも首にもシルバーアクセサリーが光ってる。
あーうん、シンプルイズベストってこれだ。
ちょー…かっこいい…。
目の前のイケメンオーラに負けて俺は洗面所に逃げた。
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