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子どもの日2015-2《終》
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「...ぼくがおとなになったら、しーのこと...まもるよ?」
耳元で嬉しそうにそう言った麗に気が抜ける獅琉。
「いや...うん、ありがと...」
「しーより、おっきくなって...」
「うん?」
「しーのこと...だっこしてあげる、よ?」
「...」
獅琉は麗が自分を持上げている図を想像して微妙な気持ちになった。
そんな獅琉をお構いなしに麗は言葉を続ける。
「ぼく、ずっと...しーにたくさん...してもらってばっかり...あのね、だからね、ぼくがしーよりおおきくなったらね?ぼくが...してもらった、の...しーにしてあげる...いっぱいだっこして、ぎゅーして...よしよし、も」
「...お前、そんな事考えてたの?」
「ぼく、いつもしーのことで...いっぱい...」
「...っ、」
恥ずかしい事をさらっと言ってのけた麗に顔を見られないように麗を強く抱き締めて首筋に顔を埋めた。
「ふふ、くすぐったいよぉ」
くねくねと体を捩らせて逃れようとする麗を更に強く抱き込んで麗の香りを胸いっぱいに吸い込む。
なんだよ、大きくなって俺にお返ししたいって...
だめだ...お前絶対イケメンになるだろ。
他の奴なんかに見せないしやらない。
「...やっぱりお前はちびで餓鬼のままでいい」
お前が来てから俺がお前にしてやれたことなんてほとんどない。
寧ろお前が空っぽの俺にいろんなものをくれたんだ...
大きくなるのはゆっくりでいい。
来年も再来年も、一緒に歳を重ねていこう、麗。
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