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新入り的な?1
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アジトへ着くとケイトがハルの座ってる方からドアを開けた。
「ハルさん降りれる?」
ケイトが聞くと頷き、車のシートと掴みながら降りた。降りると周りを見た後、俺を見てきた。なんでそんなに見るんだか...
「ハヤトも降りていいよ〜」
「あぁ」
横に移動し、開いているドアから降りるとハルが俺の服を掴んだ。
「なんだ?」
「......」
「言わねぇと分かんねぇだろ」
そう言うと泣きそうな顔をして、俺にしがみついた。しゃがんで様子を見ると少し震えていた。
「怖いか?」
そう聞くとビクっと反応した後、ほんの小さく頷いた。そりゃ怖いだろうよ、始めてきたとこなんだからよ。
「んじゃ、こい」
「......?」
「怖いんだろ?また抱っこしてやるから、その間周り見なきゃいいんだからよ」
ハルは微笑んで、嬉しそうに俺の肩にしがみついてきた。
(どうしよ......スゲぇ可愛い!)
頭を撫でてから抱っこして立ち上がる。それから肩に顔を埋めていた。
「行くぞ」
「なぁハヤト?」
「あぁ?」
「気に入ってるだろ?ハルさんのこと」
「あぁ...人懐っこいからな」
「人懐っこいっていうか、ハヤトに心許してんね」
「...それはどうだかな?」
俺とケイトに自動赤外線が反応し門の扉が開いた。すると部下たちが並んで待っていた。
「「「お帰りなさい若頭」」」
「全員で出迎えるなって何度言ったら分かんだよ、お前ら」
「で、でも」
「ほーら、若頭の言うこと聞くんだろ?散った散った〜!」
そう言うと1人1人会釈しそれぞれ、持ち場に行った。
「あれっ?若頭帰ってたんだ!」
部下の中で俺の言うことをケイト並みに聞く奴が俺に声をかけてきた。こいつの名前は一ノ瀬ユキ。顔と声はそれなりなのに名前だけ可愛いこいつは、永江組1の暴れん坊で人を殺して生きてきた。元々刑務所に入っていたが懲役2年で済み、釈放された後、親父と知り合って入ったという。年的には俺とケイトの2個上。
「あぁ」
「客付きって珍しい〜?てか子ども?!」
「こいつはここで預かる」
「えー!もーいっそのこと永江組に入れちゃえばいいのに」
「無理だろ」
「なんでさー!組頭がOK出せばそれでいいじゃんか!ねぇーケイちん」
「誰がケイちんだ!?」
それだったらいいんだが。話してるとハルは顔を上げた。ユキはハルに顔を近付けた。
「おっ?起きた〜!おはよ、おチビちゃん」
ハルは目をこすり、ユキを見るなり驚いて俺の顔を確認しまた肩に顔を埋めた。
「寝てたのか?」
そう聞くと頷いた。
「あとで合わせたい人山ほどいるからそれまで寝てろ」
頭を撫でてやるとハルは力を抜いたのか、俺に体重をかけて眠りに入った。その片割れユキがかなり落ち込んでいた。
「何落ち込んでんだよ、ユキ」
「...だって、警戒されたんだもん」
「落ち込むことねぇだろ?」
「落ち込むよー!だって俺子ども好きなんだもん!!」
「「そんな知らねぇよ」」
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