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怒り
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「俺に向かってそんな歯向かっていいのか?」
ヘラヘラと金属バットを振り回しながら、俺に近づいて来る。
「関係ねぇだろ?一応お前とは縁切ったんだからよ」
「はっ、だからなんだよ?縁切ったって俺ら家族じゃーん!」
「......家族?」
「あっ?」
「母さん見捨てといて何が家族だよ!?ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞ、おらぁ!」
そう言った途端に後ろから、ケイトとユキが出てきた。
「少し落ち着けって、ハヤト!あんな奴相手にするもんじゃねぇよ」
「悪りぃ」
ケイトに言われて我に帰る。こんな縁を切った野郎とくだらない事で揉めるんだったら、倒したほうがマシだった。殴って殴って殴って...
「おまっw何?ケイトに守られt」
兄貴が喋りかけると、ユキが即座に兄貴のこめかみに拳銃を当てた。
「ユキちゃn「黙れ」」
「そんな黙れって言われてもなぁ〜っ」
「おい」
兄貴に声をかけるなり、喉仏に刃物を近づけて、刃先を軽く刺した。
「!?」
兄貴も驚きを隠せていられなかった。なんとも言えない色の血が流れていたからだ。
「次減らず口叩いてみろ?今日こそお前を殺す」
ユキはいつもどっか抜けててフワフワしてるが戦闘態勢に入るとこうも変わる。目つきが悪くなり、声のトーンもひどくなる。そして人の血を見ると興奮するのか、ますます目つきがひどくなり、暴言が増える。
「ユキ...やめろ」
「はぁ?こんな奴殺すべきだろ?何なら弾だけでも、このクソみたいな頭にぶち込むか?」
「ユキ!」
2度止めると舌打ちをして、拳銃をしまい刃物を首の角度に合わせ勢いよく引いた。すると溢れんばかりの血が流れ、ユキは狂ったように微笑み始めた。
「お前の部下バカなのか?!」
「バカじゃねぇ...馬鹿正直で真面目なだけだ」
そう言うと兄貴は立ち上がり、もう来ないと言って立ち去っていった。
俺らは一旦ひと息をついた。
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