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分かってる
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ケイトは誰かと喧嘩した後は、必ず行く場所がある。そこで昔からタバコを吸うのがあいつの習慣。俺もタバコを吸うときそこにいく。
「みーっけ」
「なんでわかんだよ...お前」
「わかるに決まってんだろ?3年も一緒なんだから」
その場所に案の定ケイトがいた。
「一服いいか?」
「あぁ」
「火寄越せ」
そう言うと自分のタバコを火のつくとこへ持って行き、火をつけた。しばし沈黙が続く...
先に口を開いたのはため息をついたケイトだった。
「なぁ......」
「ん?」
「...ユキどうだった?」
険しい顔で心配そうな声を漏らすケイトに一瞬気色悪く感じたが、自分の言動に反省してるようだった。
「自分で確かめればいいじゃねぇか」
「戻れるわけねぇだろ......あいつを傷つけたんだからよ」
「だったら一言謝ればいいだろ」
「分かってるっつうの...」
(なんでこの2人に呆れなきゃいけねぇんだ?俺)
まだ吸い終わってないタバコを灰皿に押し付け消し、平手でケイトの曲がった背中をおもいっきり叩いた。
「いっーて!!」
「素直じゃねーな!早く行けよ、バーカ。いつまでもうじうじしてっとその内、どっか行くからな」
「分かってるっつうの」
あいつもあいつなりにどうにかしていたようで、俺はだいぶ急かしたようだ。
というより俺はいつからこいつらの恋のキューピッドみたいになったわけ?
(わけわからん...)
俺はそんなことを考えながらハルのいる部屋に向かった。
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