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聞こえるのは、あの世の声。
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あらすじ。
【お父さんとお母さんに会わせてくれるそうです。】
僕がそう叫んだら、小さく笑ったような声がして、空神は僕に言った。
『なに、簡単なことさ。
神太に我と同じ目を与えよう。』
「空神の…目?」
どういうことだ?
『さよう。
我と同じ目を持てば、色々な物が見えるようになる。』
それって…
「幽霊とかも…見える?」
『当たり前だろう?』
うわぁぁぁぁああああああああ!!!!
幽霊だけは……幽霊だけは!!!
「絶対にそれがないと…ダメなのか?」
『うむ。この目がないと、我も見えぬのだぞ。』
くそっ……
僕は、幼い頃から皆には聞こえない声が聞こえていたのだ。
それは、うめき声だったり、泣き声だったり。
この声が、この世のものではないとわかったのはつい最近だった。
お父さんとお母さんが死んだ時。
焼死体から、声がした。
《ううぅ…あづぃい……いだいぃ》
こんな声がずっと聞こえていた。
だから、これは幽霊の声なんだとハッキリ自覚した。
けれど、その目がないと…お父さんとお母さんに会えても、見れない。
『だから……む?どうした。』
「え?」
辺りに暖かい風が囲んだ。
『どうした神太。どこか痛いのか?』
「なんでそんなこと…」
『神太…泣いているぞ?』
え?
あれ…?
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