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儚い命故。
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【僕は光姫様に何かしてしまったのだろうか。】
「そなた・・・。
本当に番なのじゃな?嘘ではないな?」
怒ったような言い方に、思わず息を呑む。
「ぼっ・・・僕は嘘なんか・・・!」
『神太くんは嘘なんかつく子ではないよ。』
僕が言いづらくなったのをさとられてしまったのだろうか・・・。
でも、今のぼくにとってはとても嬉しかった。
『大御神様が言うのなら・・・真実なのじゃな。
・・・人の子よ。
これから我が言うこと、しかと頭に刻みつけるのだぞ。』
「は・・・はい!」
はあ・・・。
と、ため息をついて真剣な表情でしゃべり始めた。
『我々、神という存在であるが故。
人の時間なぞわからぬのじゃ。
たかが小さな病気で命が尽きることもあれば、人同士でその命を消しあうこともある。
だから、我々神の番というのは神同士だった・・・。
お主等の結婚・・・のようなものじゃ。
人間は人間同士、神は神同士で・・・それが・・・お前の番が壊しよった。』
今度は蔑むような目をして、下を見ていた。
でも、両手に力をこめて。
固く・・・拳を震わせていた。
「で、でも!狗神の番は・・っ!?
あいつは僕と同じ人間で・・・」
『狗神家はね?人間での一生を終えると神になるんだ。
だから、人間のうちに番になったとしても短い時間で終わることはないんだよ。』
大御神様が優しく僕に言ってくれた。
『我は・・・空ノ神の番になるはずじゃった。
なのに・・・!!!!』
なるはず・・・だった?
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