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伝えよう。
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あらすじ。
【僕は怖くない。】
「...僕は、怖くなんかありません。」
『...じゃあ、僕の本物の姿を見たとしても?』
本物の姿...?
これが、仮の姿ということだろうか。
僕が試行錯誤していると、水脈様は僕の頭をクシャクシャとかき乱した。
『はははっ、君には少し分かりづらかったかな。』
「えっ?あの...」
水脈様は立ち上がると、目を青く光らせた。
「わっ…」
神太が驚く声を漏らす。
その理由は。
水脈様が龍人になったから。
二足歩行で人型ではあるが、
顔の部分は、勇ましい竜の顔。
腕や足は青く、金色に光る鱗が綺麗に並んでいる。
『こんな姿でも…神太さんは怖くないといえます?』
低く、毒味を帯びた声。
どこか嘲笑しているように話しているが、目の光は無く、悲しそうに神太を見つめている。
でも。
「…綺麗です」
『…は?』
「…綺麗です。
僕は怖くなんかありません。」
座っていた体制から、立ち上がり。
水脈様の手を握る僕。
「僕が怖いと思うものは、誰かの命を殺めても全く表情が変わらない人。
それか…幽霊の声……とか。」
どんどん声が小さくなっていった神太の姿に、水脈様は笑い出した。
『はははっ!ほんとに面白いよ!
…ふふっ、ありがとう。』
ふわっ
と暖かい風が水脈様の周りに吹いた。
すると、水脈様の姿がさっきの姿に戻った。
「…あのっ、水脈様……ちょっとお願いが…」
神太はもじもじとして、水脈様の裾をつかむ。
「さっきの僕の怖いと思うものの…あの…空神には内緒に…」
『幽霊の声ってこと?』
「ああぁぁあっ!!恥ずかしいので!お願いします!!」
『あはははっ!わかったわかった。
水神との約束だ。隠すよ。』
ん?水神?
あれ…?水脈…様?
「あの…つかぬ事をお聞きしますが…。」
『うん?』
「何の神様なんでしょうか…?」
『水ノ神、水ノ守護神…なんて呼ばれてるよ。』
「やっぱり龍神って…」
「水の神だよw」
ああぁあっぁぁああ!!
「さっきは調子こいてすみませんでした…」
『やっぱり僕が何の神様か知らなかったんだね!
だからあんなにはっきりモノを言えてたのかw』
「ほんとにすみませんん…」
人間の体の約60%は水でできている。
その水をつかさどる神様…だったとは……。
知らぬが仏とは…よく言ったものだ。
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